美少女とごっこ遊び

 理央ちゃんは、夢でうなされていたかと思

 うと起きてすぐオレに変なお願いをしてき

 たのだった。

 

「あのね、良夜くん」

「ん?」

「私…声フェチかもなんだけど、もう一つあ

 るかもしれなくて。」

「フェチ…」

「うん。フェチっていうか、どうしても良夜

 くんの眼鏡かけた姿がおめにかかりたく存

 じます。」

「えっ、なんで敬語…」

「ふふ、変な敬語使っちゃった。」

「うん。ま、かわいいけどさ」

「…あのね、良夜くん高校の時たまに眼鏡か

 けてたじゃない。」

「あー、授業中かけてて取り忘れてた時とか

 ね。」

「うん。それそれ!すっごくきゅんきゅんだ

 ったんだ!だから、また眼鏡の良夜くんに

 どうしても会いたいの。ダメ…かな?」

「あぁ、そんなことなら全然いいよ」

「わー、ありがとう。」

「もしかして、さっきかけてって言ってた寝

 言、眼鏡かけてって事だった?」

「えっ、私声に出してた?」

「うん。かけてって言ってたから」

「あー、漏れてた〜。恥ずかしいっ」

「うなされてんのかと思った。でも違ったん

 ならよかった。」

 

 そして早速眼鏡をかけた。

「うっ、ウキャ〜、やっぱり素敵。」

「えっ、そうかなぁー…」

「うんうん!最高‼︎やっぱり大学でも授業中

 眼鏡かけてるの?」

「うん」

「はぁ〜、近くにいる人羨ましいー。」

 え…

「あ、良夜くんって視力どのくらい?」

「んー、そんなに悪くないと思うけど」

「あたしね、最近遠くが見えづらくて…」

「なら、試しにコレかけてみる?」

「えっ、いいの?じゃあ、おかりします」

 カチャ

 うっわー!

「理央ちゃん眼鏡似合うわ〜」

「えっ、ほんと?」

「うん。マジかわいい…こんなかわいい先生

 に家庭教師して欲しいっすわ」

「家庭教師かー…いいね‼︎」

 ん?かてきょのバイト始めるのかと思いき

 や、理央ちゃんがいきなり

「良夜くん!宿題やりましたか⁈」

 なんて聞いてきた。

 あっ、家庭教師ごっこ始まった⁈

「あっ、はい!先生」

 オレは架空のノートを差し出した。

「どれどれ〜。うん、いいね。でも最後の問

 題が違いましたよ。良夜くんお仕置きです

 よ」

 えっ、お仕置き…

 理央ちゃんは、オレを押し倒してチュ〜っ

 てしてきた。

「先生〜、ダメっすよ〜」

 って言いながらもオレも理央ちゃんに抱き

 ついて今度は、オレからキスをした。

「えっ、良夜くん…だめよ」

「でも、先生から先にしてきたんじゃないっ

 すか。」

 チュ〜、ムギュ〜。

「えと…ほら勉強の続きを」

「先生、今日はこっちの勉強をぜひお願いし

 ます」

 ニヤッ

「も〜、良夜くーん‼︎」

「理央先生ー‼︎」

 ぎゅー

 こんなごっこ遊びをして朝からイチャイチ

 ャするのでありました。

 

 その数日後

「やっぱり眼鏡あった方が便利だよね」

 理央ちゃんは、テレビをみながらつぶやい

 た。

 ん⁉︎理央ちゃん眼鏡する気なんだ!

「理央ちゃん、眼鏡買うの⁉︎」

「えっ…うん。やっぱりあったほうが便利か

 なって思って。」

「ハイハイ‼︎オレ選びたい‼︎」

「あ、…良夜くんもしかして眼鏡フェチだっ

 たり⁈」

「あー、そうじゃないけどさ」

 ニコッ

 とりあえず笑ってみたら理央ちゃんもニコ

 のお返しをくれた。

 …ニコ

「うん!なら良夜くんに選んでもらいたい」

 って事で今度の休みに一緒に行くことにな

 った。

 

 眼鏡屋さんに行くと理央ちゃんは、いろん

 な眼鏡をかけてくれた。

 くっッ…

 今更だけど理央ちゃん、学校とかでも眼鏡

 するんだよな。

 これはやばい。

 非常にやばいぞ。

 なぜなら理央ちゃん…どの眼鏡もすーっご

 く似合うんだよーぉ。

 あー‼︎オレはすっかり眼鏡の理央ちゃんに

 浮かれすぎたー‼︎

「これなんかどうかなぁ」

「は、はい。やばいっス…」

「やばい?似合わないって感じかな…?」

「ううん。似合いすぎ…」

 あぁぁ〜…

 理央ちゃ〜ん。

 どうしてそんなに眼鏡が似合うんっスかー

 ‼︎

 

 くそッ‼︎

 仕方ない。

「理央ちゃん、これが抜群にいいと思う。理

 央ちゃん的には、どれが気に入ったの?」

「うん。私もね、これが一番いいかなって思

 ってたの。」

「なら、決まりかな」

「うん‼︎良夜くん一緒に選んでくれてありが

 とう」

「うん…」

 

 はぁ〜。

 理央ちゃんまたモテモテになるじゃん…

 でも‼︎でも大丈夫‼︎

 理央ちゃんに大好きって思われるような男

 でいればいいだけだ。

 …頑張れ、オレ…。

 

 夜

 理央ちゃんは、テレビをみようといい昼間

 買った眼鏡をかけた。

 うおーッ

 理央ちゃん…

 お風呂上がりの眼鏡をかけた理央ちゃん…

 最高っスよ〜。

 

「理央ちゃーん‼︎眼鏡…やっぱ似合う」

「あ、良夜くん‼︎いいこと思いついた!」

「ん?なにー⁇」

 

 り、理央ちゃん…

 理央ちゃんからまた変わった提案をされた。

 

 続く。

 

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