美少女まさかの発言

 季節は、もう夏だ。

 時が経ってもオレたちは、ところ構わずイ

 チャイチャしている。

 一緒にも住んでいる。

 しかし‼︎

 付き合っているフリだ。

 いい加減おかしくないか⁈

 なぜいつまでもフリでいなきゃならないの

 だろう⁇

 

 …多分両思いだ。

 …なぜフリを。

 

 ここは、思いきって理央ちゃんに正式に交

 際を求めてみようか?

 うーん…。

 でも、

 付き合うのは、嫌だって言われたら複雑だ

 よなー。

 ってか、好きってオレ理央ちゃんに言った

 ことも言われた事もあったっけな?

 

 …わからない…

 このままズルズルイチャイチャしていても

 いいのだろうか…?

 

 そんな事を考えいたら

 コンコン

 ガチャ

「良夜くん」

 理央ちゃんが部屋にやってきた。

「ん?」

「あのー…」

 

 理央ちゃんは、これからまたまさかの発言

 をするのであった。

 

「あのね…実は、手短に言うと…その、引か

 ないでよ?」

「うん」

「付き合ってるフリをもうやめませんか?」

 だった。

 えーぇぇェッ⁉︎

「あ…オレの事嫌になった…とか⁉︎」

「ううん。むしろ…むしろもっとあの…なん

 かうまく言えないけどむしろ嫌いじゃなく

 てね、付き合ってるフリをやめて婚約した

 フリしてくれませんか⁉︎」

 なんて言われた。

 

 ええーえぇつ⁉︎

 

 …どう言う事だ⁉︎

 一回フラれたかと思いきや婚約したフリっ

 て…

「あのー…理央ちゃん。」

「はっはい⁉︎やっぱりダメだよね…」

「そうじゃないんだけどさ、オレたちほんと

 に付き合わない?」

「えっ⁉︎本当の恋人⁉︎」

「うん。ま、今もそんな感じだけど」

「ダメ‼︎それはダメなの…」

「なんで?」

「あの…理由があるんだけど、今は言えない

 の…。ごめんなさい。やっぱりさっきの話

 はなしで全然構わないので…じゃあ失礼し

 ました」

 

 足早に理央ちゃんは、部屋を出て行ってし

 まった…

 …うーん。

 

 きちんと交際できない理由は、なんなんだ

 ろう?

 フリをお願いされてから結構経つけどかな

 りイチャイチャしてきたよな。

 フリだけだったら抱きしめたりキスしたり

 しなくてもよかった?

 もしかして理央ちゃん…オレの事好きじゃ

 なかったとか?

 ストーカー避け?

 うーん。

 でもイチャイチャしまくったけど嫌そうじ

 ゃなかったような。

 考えれば考えるほどわからない…

 

 次の日また理央ちゃんが部屋にやってきた。

「昨日は、変な事言ってごめんなさい。」

「ううん。いいよ」

「あの…良夜くんって卒業したらどうするの

 かな?」

「あー、オレは一応大学に行こうと思ってる

 けど。」

「やっぱり…」

「理央ちゃんは?」

「あー…私は…私はさ…夢があって。でもそ

 の夢叶いそうもないかもしれなくて。」

「うーん。そうなんだ…ちなみにその夢って

 教えてもらえたりする?」

「うっ…それは…」

「あっ、無理にはいいんだ。」

「ごめんなさい。」

「謝らなくていいよ。それより今度どっか遊

 びに行こっか!プールとか。」

「うん‼︎」

 理央ちゃんがどんな夢を叶えたいのか、理

 央ちゃんがなぜ恋人のフリや婚約したフリ

 をしたいのかわからないけど、とにかく今

 は、理央ちゃんが笑顔ならオレはいい‼︎

 

 デート当日

「かっわい〜」

 思わず心の声がもれる…

「良夜くんもカッコいいよ」

 えっ…

 早速イチャイチャ気味。

 この間の婚約のフリって話はなかった事に

 って言ってたけど付き合ってるフリは、継

 続なのだろうか?

 それとももうハグとかのイチャイチャ系は、

 しない方がいいのだろうか…。

 

 …うん。

 オレは理央ちゃんが好きだけどイチャイチ

 ャは、やめといた方がいいかな。

 

 本日のデートは、プール。

 あー…なぜプールなんかにしてしまったの

 だろう。

 目のやり場に困る…。

 

 水着姿の理央ちゃんは、とても美しかった。

 しかも…

 しかもやたらとオレをペタペタと触ってく

 るじゃないか。

 あー…なぜプールなんかに。

 でも、理央ちゃん楽しそうだしオレも満喫

 させていただいた。

 帰りにアイスを買って帰った。

 両親は、仕事だ。

 

 アイスを食べ終わると理央ちゃんが

「おっ…お腹が冷えた」

 って言うからトイレ言っておいでよって答

 えたら、

 スッて恥ずかしそうに両手を差し出す理央

 ちゃん。

 おーッ。

 これはハグのおねだりポーズ。

 フリは、続行なんだな⁉︎

 

 ⁉︎もしかして⁉︎

 ‼︎わかった‼︎

 

 オレは理央ちゃんを抱きしめながら思った。

 理央ちゃん、もしかして…もしかして⁉︎

 

「あのさ、理央ちゃん」

「うん」

 理央ちゃんは、オレに抱きしめられながら

 返事をした。

 オレは理央ちゃんをそのまま抱きしめたま

 んま、理央ちゃんに伝えた。

「大丈夫だよ」

 って。

 理央ちゃんは、

「うん」とうなずいてオレにしがみついた。

 

 

 続く。

 

 

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