美少女小悪魔発動中
パジャマ姿の瀬野さん。
あの瀬野さんがオレの部屋に入って来た。
そしてちょこんと座り
「今日は、ありがとう。」
ってにっこり微笑んだ。
そして友達との携帯でのやりとりを嬉しそ
うに見せてくれた。
そしてまさかの発言…。
「私たち、恋人って設定だよね?だから、下
の名前で呼び合わない?」と。
…マジか。
どんどんお近づきになっていくな。
ヤッベー。
顔がにんまりしてしまう。
いかんいかん…。
「えと、したの名前ね。うん、わかった」
「本当?ありがとう。良夜くん」
うっわー。
小悪魔発動中‼︎
なんだよ⁉︎
急に来たー‼︎
オレの部屋でパジャマの瀬野さんが良夜く
んってよんだぞ。
ヤべーヤベー。
なんてテンパっていると、
「良夜くんも呼んでみて」
なんておねだりしてきたじゃんか。
小悪魔ー‼︎
いつまで発動してんだよー‼︎
スーハー、スーハー
呼吸を整え、
「り、理央ちゃん」
「はい♡」
ニコッ。
ズキューン‼︎
…や、やばい。
矢が突き刺さったんじゃね⁉︎
ってか、刺さりっぱなし…っす。
オレは床に顔を伏せた。
マジ心臓もたねーから。
するとすかさず、
「どうしたの?大丈夫⁇お腹痛い⁉︎」
なんていいながらボディタッチ…してくる
じゃねーか。
あー、マジ小悪魔かわいすぎるー‼︎
ガバッ。
ムギュ〜。
オレは思わず起き上がり瀬野さん…いや、
理央ちゃんを抱きしめてしまった。
「…あ、わりい。つい。」
急いで理央ちゃんから、離れた。
「ううん。悪くないよ。…だって恋人ならハ
グとかありじゃない…?」
って恥ずかしそうに言った。
マジかよ⁉︎
いいのかよ⁈
あー‼︎大草原を大声上げながら裸足で全力
で走りてー‼︎
「…マジでいいの⁉︎」
「うん。」
「なら、オレまた抱きしめちゃうよ?」
「うん。」
…フリなのに…フリなのにいいんすか⁉︎
誰か正解を教えて…。
誰かー‼︎
じっとこっちをみる理央ちゃん。
なんでこっちみてんだよ…。
まさか…まさかウソだよ‼︎触んなってビン
タされたり?
これは、ドッキリなんじゃ…。
ドキドキ。
すると理央ちゃんがスッて両手を出してき
た。
…えと…。
この手は…まさかだけど…
もしかして…
ハグのおかわり⁉︎
ウソだろ⁇
あのクール美少女がおかわりのおねだり⁉︎
んなわけねーよな⁇
でも、でも恥ずかしそうだぞ⁉︎
いつまでも理央ちゃんにおねだりのお預け
するわけにもいかない。
間違っててもいいじゃないか。オレ‼︎
よし‼︎
理央ちゃんの手の中に飛び込んだ。
ギュ〜。
磁石みたいに抱き合った。
これは、夢なんじゃね⁉︎
オレが学年一の美少女を抱きしめてんだぞ。
一日二回も。
うん。夢なんだよ。
一回離れてもう一回抱きしめてみた。
ムギュ〜。
えっ⁈どういう事⁉︎
理央ちゃん、無抵抗だし。
また離れて理央ちゃんをじっと見つめてみ
た。
近い…。
可愛すぎる…。
しかも照れてないか⁈
ヤベ〜。
可愛すぎてもう一度抱きしめてしまった。
どうするよ。
オレ…。
しばらく抱きしめて…もう夢じゃないって
わかるとめっちゃ恥ずかしくなった。
オレ何回抱きしめてたんだよ。
「理央ちゃん。」
「ん?」
「ありがとう…たくさんハグ。」
「うん…こちらこそありがとう。またしてね。
ハグ」
「えっ…うん」
「じゃあ。おやすみなさい」
「あぁ、おやすみ」
理央ちゃんが部屋を出た。
はぁー。
今のはなんだったんだよ…。
ってか、またしてね?って言わなかったか
⁇
またしてね⁉︎
ハグを⁉︎
いいんすか⁈
もう何がなんだかわかんねー…。
ってか、あのクール美少女がまさかの天然
小悪魔なんて誰が予想したよ⁉︎
知れば知るほどどんどんハマっていくぞ。
オレ完全に好きになったんじゃね⁉︎
次の日
ザー。
外は雨。
今朝は学校の花壇の水やりがない。
だから、一緒に行こうってなった。
付き合ってたら、朝一緒に来ても変じゃな
いもんな。
学校に着くと休みの日に遊んだ友達がちょ
うどいた。
理央ちゃんと友達になりたがっていた子が
「おっはよー。理央ちゃ〜ん」
って駆け寄ってきた。
すると理央ちゃん…
「…おっす」
って言うじゃねーか。
慌ててここは、おはようでよくね⁉︎ってこ
っそり耳打ちした。
すると真っ赤になる理央ちゃん。
「おっす‼︎理央ちゃん、今日も元気じゃん!
教室行こう!」
早速お友達に連れられ教室に向かう理央ち
ゃん。
するとこっちを振り向いてヒラヒラと手を
振るじゃねーか。
かわい〜。
「おいおい、朝から見せつけてくれるじゃね
ーか。良夜ー。どうやってあのクール美少
女落としたんだよ⁈テクを教えろ〜‼︎」
数日間オレが男どもに囲まれて質問攻めに
あったのは、言うまでもない。
続く。
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