第4話 バレた?
私はもっとうまくなってたくさんの人に認めてもらたい一心で夜に再度調理場を訪れた。
チョコの口どけが悪くテンパリングする必要があったことを思いだし挑戦することにした。
幼いころ小さなお店でショコラティエの人がテンパリングをしているのが窓から見えた。
その動作を思い出しながら1つ1つ丁寧にそして流れるように…
…
いつの間にか寝てしまった私は慌てて飛び起きた。
その反動で肩にかかっていたらしいコック服が床に落ちた。
(誰かがかけてくれたのかな?)
辺りを見回すとテンパニングしていたチョコはなく、道具すらなかった。
その代わりに手紙らしくものと個包装されているチョコのマドレーヌが置いてあった。
手紙を見るとこのように書かれていた。
…
正直お前みたいなやつはすぐ弱音を吐いて逃げるかと思った。
だがお前は逃げなかった。それにお前は1度言ったことすぐの実践しほぼ完璧の状態に仕上げた。お前の才能だと思う。
お前がやっていたテンパニングのチョコでマドレーヌを作ってみた。
よかったら食べてみてくれ。と。名前は書いてなかったけど私はすぐにわかった。
早速マドレーヌを食べてみると、口どけもよく舌触りも悪くない。そして甘すぎない。
ここまで美味しく作ってくるなんて…思わず涙が出そうだったけどぐっと堪えて、頬を手でバシバシ叩いた。
その日の放課後掲示板にたくさんの人が群がってみえる。
人を避けながら見てみるとそこには・ケーキグランプリ詳細・というのが張られていた。
(ケーキグランプリ…ついに生で見れるのね!)
高等部だけが参加できると思っていたけど中等部でも参加できるみたい。
でも中等部で勝ちのこったケースは創立100年を迎えるこの年まで1度もない。
夢のまた夢…
そんなことを考えているときに声をかけられた。
美男3人組、トリプル王子と呼ぼう…
鷹嶺「俺たちはケーキグランプリに出るぞ」
木村「今回はレベルが高くなりそうだね…」
西園寺「今日の放課後から特訓しよう」
3人は気合いが入ってるみたい。見ててこっちまでワクワクしてきた。
「3人とも頑張って!応援してる」と私が言うと3人はぽかーんとしている。
我に返った鷹嶺くんは「何言ってるんだ?お前もでるんだぞ?」
…
ふぁ?え?う?頭の中が追い付かなかった。
思わず私は「私も!?」と叫んでしまった。
終わったな…
4話終わり
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