第11話 雷電
いつものように有美を見送って自宅へ帰宅した宙に妻の明美が話しかけてきた。
おかえり♪ねぇ?何かアタシに隠してない?
ただいま。隠す?って何を
最近さ、帰宅時間が少し遅い時が多くあるじゃん?仕事が増えたとか?
いや、付き合いだよ。お酒とかのね。
そっかー!良かった~♪
何がだよ?
浮気でもしてたらさ、どうしよう?って思ってね。でも、宙が女をって無理だよね?笑
どうせ、俺には無理だよ!
・・・これが、俗に聞く、女の勘とかゆうのかな?・・・
アタシだけだよね?
うん。まぁ、トラウマは治らないし
・・・絶対、治してみせる!多分。・・・
じゃ、はい!キスして♡
明美がほっぺたを差し出してきた。
いっ!それは、ちょっと。
宙が後ずさりをした。
すると、妻の明美は宙の頭に手を置くと、宙の頭にキスをした。
わーーー!
宙が大声で叫ぶと子供達が起きてきてしまった。
どうしたの?お父さん?
お母さんがね、キスをしたのよ笑
ごめん。起こしちゃったね。
妻と子供をますます、裏切れなくなった宙であり、妻であっても、まだ急な事だと身体が拒絶反応を示してしまう為、宙はまた悩んだ。
その刺激は身体が震えるような感覚に陥り、逃げたい気持ちと逃げてはいけない気持ちに苛まれた。
その感覚は雷雲の中で電気が放電しているような感覚であり、身体中に電気が流れているように錯覚してしまう程であった。
布団の中でコレが妻の明美ではなく有美であったらと思うと宙は目眩がしてしまい、その日は眠りに落ちた。
しかし、妻の明美は更にこの人は大丈夫。だと確信し、宙の顔を見て安堵する一方で変な不安も少し覚えていた。
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