第9話 献上品のエーメ 向かう船の中 トプカプ宮殿へ

海賊に浚われた攫われたエーメ 

外地の島育ちの貴族の娘 エーメ・デュ・ビュク・ド・リヴェリ


私はこれからどうなってしまうのかしら?ただ、涙が止まらない

 

彼女は幾度も乗り換えの船に乗せられ

ついには東西に位置するボスポラス海峡のいにしえのコンスタンティノープル帝国 東ローマ帝国に辿り着くのだった。


「あれが あのオスマン帝国の都なのね」海を見ながらぼんやりと都の街並みを見る

「なんて‥不思議な所 あのドームのモスク‥あれがモスクなのね」

エーメは少しだけフランス語が話せる者達に

言葉の一部、オスマン帝国の事を教わってのである。


繊細な芸術作品を扱うように 丁寧に対応されたものの

相手は自分を浚った海賊だ 本当は恐怖の方が感情の奥底にあった


「ああ、帰りたい 帰りたい 私はどうなってしまうの?」エーメ

綺麗な瞳から涙が零れ落ちる 


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