義妹と思い出作り
キャンピングカーの中は熱で帯びていた。
真夏だとか熱帯夜の熱気ではない。
俺と歩花の呼吸と体温があまりに暑くて、車内に熱が立ち込めていたのだ。
何度キスを交わしただろうか。
時間なんてもうどうでもいい。
ただ、歩花を愛したい。
それだけしかない。
「……歩花。思い出作るか」
「うん、いいよ。夏の思い出、作ろう」
分かっていたけど、歩花は俺を歓迎してくれた。俺もまた、歩花が欲しくてたまらなかった。
首筋から肩に手で触れ、そして今度は頬で歩花の胸を感じた。
なんて柔らかいんだ。
そして今度は歩花が俺に触れてきた。
互いに触れ合い、それから俺はついに歩花の服を脱がしていく……。
下着姿にして俺は驚いた。
「お、おい。歩花……大胆な下着だな」
「今夜きっとシしてくれるかなって思ったから……」
いわゆる勝負下着である。
こんな大人っぽいのを準備していたとは……用意周到というか。今となってはありがたい。おかげで俺は更に興奮してしまった。
「ああ、もう俺は逃げないよ。大人になる」
「や、優しくしてね……。わたし、はじめてだから……」
「そ……そうだったな。俺もだけどな」
俺は続きを再開した。
丁寧に歩花に触れ、体をほぐしていく。マッサージのように。
次第に湿っぽい感触を指先に感じた。
こ、これは……そうか。もう準備万端ということか。
ならば、もう考えることはない。
あとは自然に身を任せて……歩花の中へ。
◆
気づけば朝を迎えていた。
突然、クシャミが出て自身が裸なことに気づいた。
む……俺はなにを?
「…………」
隣には裸の歩花。
――って、うわッ!!
そうだった。俺は昨晩、歩花とシてしまったのだ。義理とはいえ妹と。いや、義理だから問題はないのだが……。両親にバレたら殺されるな。
でも後悔はない。
俺は歩花を愛している。
歩花も俺を愛してくれている。
お互いに愛し合っているのだから、なにも問題ない。真剣な交際だ。
それにしても……歩花は巨乳すぎだろう。
おかげで朝も俺の下半身は元気だ。
形も触り心地も、肌触りもなにもかもがパーフェクト。こんなアイドル級の義妹と体を重ね合わせられるとか俺は幸せ者だ。
「愛しているよ、歩花」
幸せそうに眠る歩花に言葉を掛けた。
あと少ししたら朝食を食べて――出発だ。
・
・
・
時間が経ち、朝の九時を迎えた。
さすがに夜通しハッスルしていたので、歩花は眠かったようだ。ようやく目を覚まし、眠たそうに目をこする。
「ん~…おはよ、お兄ちゃん」
「おはよ、歩花。一応、言っておくけど裸だぞ」
「え……あぅ! そうだった。お兄ちゃんとシちゃったんだっけ……!」
「馬鹿。大声で言うなよ。誰かに聞こえるだろう」
「あ、ごめん」
歩花は着替えた。
これでようやく朝食タイムだ。
俺は歩花が起きるまでに作っておいた『トルティーヤ』を提供した。以前も作ったメキシコの料理だな。
それとコーヒーだ。
「ほれ、朝食」
「わぁ、ありがとう! トルティーヤなんだね」
「これが最高なんだよな」
「うん。野菜がシャキシャキで、お肉もほどよくピリ辛なんだよね~」
「そうそう」
朝の熱海を堪能しながら、トルティーヤをいただいた。美味いッ!
そして、そろそろ駐車場を後にしなければならなかった。ゴミを片付け、運転できるように整理整頓していく。
「もう出る?」
「ああ、歩花。準備してくれ」
「うん」
俺は運転席に。
歩花も片付けて助手席にやって来た。
出発の時間だ。
エンジンをかけて少し進むと、オジさんが現れた。駐車料金500円を支払い、熱海港海釣り施設を出発。
直後、歩花に電話が入った。紺からだ。
『歩花ちゃん、おはよー。回お兄さんも!』
「紺ちゃん、おはよ。こっちは今、駐車場を出たところだよ~」
俺の代わりに歩花が答えてくれる。
ホテルの前に来てくれということで、合流することになった。
それから高速道路を目指し、ついに『相模原』へ帰る。
けれど、その前に……少しだけ熱海観光だ。
これが本当のラスト。
熱海城へ向かう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます