ゆず湯 12-21


 小さいころ、冬至の日が楽しみだった。


 ホクホクの南瓜も好きだけれど、もっと好きなもの。

 それは、殺風景な浴槽が明るくなるゆず湯。


 沈めたり、浮かべたり。

 少し強く握るとゆずの香りが強まって、幸せな気分に包まれるのだ。


 あのころを思い出してゆず湯に入ってみたけれど、どこか違うのはなぜだろう?

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