異世界(魔法主義)を剣で無双!!

@nenya

第1話 なんか…大役押し付けられた?

30××年

「お仕事お疲れ様です!!」

「ん、おつかれ。」

いつも通り自分より何歳、いや、何十歳も上のものが頭を下げ、敬語を使い、僕はそれに素っ気なく返す。

僕の日常。平和とは程遠い…。

「今日はどこかへ行かれるのですか?」

「いや、今日は休み貰ったから部屋で寝る。」

「そうですか。ゆっくり休んでください。」

「ああ、そうさせてもらう。」

長い廊下を歩きつつ、通り過ぎる際に話し掛けてきた奴を見た。

(…顔青くしてまで喋りかけてくんなよ。)

そんなことを思いつつ、僕は自室へと向かった。


そう、そこまでは覚えている…が、今僕は何も無い空間に立っている。いや、浮いているという表現の方が正しいか。

「…どこだよここ。」

「ココは世界の狭間だよ。」

「は?」

目の前にはさっきまで姿の無かった少年が浮いていた。

「はじめまして!俺は…そーだなぁ、君たち人間から考えたら…神様?的なやつだよ!」

「そーですか…ついに幻覚が…」

「ちーがーうー!!」

そうして神様的なものらしい少年は自分のことを話し始めた。

長ったらしくてほとんど覚えてないが要約すると、

・神様=世界の管理者

・少年は僕のいた世界含めいくつかの世界を

管理している

・世界によって理(重力や魔法の有無)を変え

られる

・世界から他の世界への移動は例外を除いて

不可能

・例外を除いて神であろうと世界の生き物に

関与てはならない

と、ざっくりまとめるとこんな感じだった。

(小学校に行ってた頃を思い出すなぁ。校長先生といい勝負だ。)

「って言うわけ。それで今俺はあんたに関与してる。この意味わかるよな?」

「…例外が起きていると?」

「正解〜。さすが俺が選んだ人間だな!!」

なんかさっきからテンション高すぎないか?

!と?が至る所に飛び交っているんだが…。

「ということで、あんたに頼みがあるんだよ!」

「…なんだ?」

聞き返すと少年の雰囲気が急に変わった。

神々しい、そんな言葉がしっくりくるような満面の笑みで少年は僕に言った。

「君に世界の常識を壊してほしい。」

「…は?」

「恥ずかしいことに、私の管理している世界のひとつが大変なことになってきていてね…。」

「…魔王がいるとか?」

「いや、魔物は居るが魔王はいない。

そうではなくてね…。実は…」

そうしてさっきとはまるで別人のように少年は話し始めた。

長話なのは変わらなかったがな。

またまた要約すると、

・その世界には魔法を使えるものが1、2割

程度居る

・魔法=自分の魔力を使い、起こす奇跡

・昔は魔物に対して魔法使いと剣士が共に戦

っていた

・ある時魔法使いが1人で何百匹もの魔物を

倒してしまった。

・その後、その世界が魔法主義に染まった

要約してこれだ。つまり実際は1時間以上かけて丁寧に教えてもらったわけだ…。はぁ。

「だから君に剣で戦えることを示して欲しい。」

「確かに剣はある程度自信があるが…魔法に勝てるのか?」

「そこは大丈夫なはずだよ。魔法はそうだな…君のところで言うマシンガンみたいなものだから。」

「つまり、切れると?」

「そういうこと。」

なるほどな。詰まるところ、剣で無双してこいと…。しかも魔法主義の世界で。

「…はぁ。どうやってんな事すんだよ。」

「やってくれるのかい?」

「今までの生活よりマシだろうしな…。」

「ありがとう。恩に着るよ!」

きっと、そう。あんなところよりは…マシなはず…だよな?

「それじゃあ転送するよ!

どうすればいいかは転送先にある手紙を読んでくれ。お手伝いとして俺の信者をそこに置いといたからね!それじゃあよろしく〜。」

「いや、ちょっと待っ…」

最後の最後は少年の早口&自己解決によって強制的に転送されてしまった。

これから一体どうなるんだ?

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