終焉となりかねない、今。伝えること


春の季節となり、職場にも新卒がやってくる。

同時に、会社から旅立つものもいる。


そして自分もまた、自分らしい【居場所】を求めた挙句、何度となく転職もした。

そんな人の流れを見て、感じる。

居場所を求め、上部だけの同調や不平不満を共有することで、安心してはいないだろうか?

圧倒的多数の意見が、本当に正義なのか。

そもそも、自分の正義こそ、すべてなのか?

正義と勘違いして、刃物をふりかざいしては、いないか?

時に、その勘違いが自分の居場所を奪うのである。

新たな環境は、人材を受け入れるまで同様に、時間がかかる。その中で馴染めるのか短期間で見極め、自分の色を出そうとするから、失敗する。

その職場には、これまでやって来たやり方がある様に、違う環境で異なる経験を積んできた以上、すぐに同じになるわけがないのである。

郷に入れば、郷に従えという言葉がある様に、一度は馴染みその上で模索しなければならないのである。

すなわち、これまでの自分の経験という色を一度はゼロにしなければならない。

転職するということは、すなわちそういう事なのである。

しかし、慣れてくると多くの人は履き違え、努力をしなくなる。

古いやり方、効率の悪い慣習をよしとして、受け入れる。

それが人をダメにするのである。

そして気づけば、上司が悪い。会社が悪い。不平不満ばかり募らせる。

その想いは、渦となり周りを巻き込み、さらに事態を悪化させる。

結果、人が続かない理由になる。

新しい環境で、3日過ごしたら、3ヶ月。3ヶ月過ぎたら3年。

若い頃就職したばかりの時、言われたものである。3の壁が必ず、やってくるものだと。

そこを乗り越えたら、楽になるんだと先輩に教えられた。


3ヶ月、介護職としてその現場にいた。

そして現在同じ職場で、看護師として働いている。

それまで先輩風を吹かせ、人を軽くみる若者は娘とさほど変わらない。


これこそ、世の中の縮図と感じる。

正しいことを正しいと説く存在がなく、当たり前だと思い込んでいる。


成長しきれない魂が、未熟な魂を育てられるわけがないのである。

それが現代の親子関係にも通じ、しいては社会全体の問題となる。


ぬるま湯に浸かり、互いの傷を舐め合う。

そんな生き方だけはしたくない。

苦言を言う鏡となる存在を身近に置き、互いに切磋琢磨して私は生きてきた。


それは神様から、成長しろ。

常に何が正しいか、考えろ。

行動に移せ。


それに従わない時、ガツンとされる。そのガツンは、ダイレクトに生命の危機を感じるため、嫌でも進むしかなかった。とういのが真相である。


つまり、失敗して何を学ぶかなのである。

失敗しない限り、追い詰められない限り…学べないのが人間なんだと最近感じる。

お前は歴史から何を学んだ!と、是宮に詰問した相手は政宗と名乗った。


そして片目が開けられない状況だった。


宮城の件で恩があるから、来たくないのに来たとぼやき、お前のあほづらは二度と見たくない。

寝ていたのに起こされたと申された。


そんな政宗様に、じゃあ先人はどうでした?

同じですよね?と返す是宮。

是宮だからこそ、平気で神にクソッタレとでも言えるんだろうなぁと、過去のエピソードを思い出して笑い話になるのであるが…。


天照様は必要とあれば、いろんな方を連れてくる。


真澄と名乗った方は、根無草のような現代の若者。要子を諌めるために現れた。


真澄こそ、菅江真澄。

田村麻呂伝説の地を巡るように、歩いた真澄のゆかりの地を、現代の私たちが辿って浄化をしていた。


そのカラクリに気づいたのは、かなり後になってからだった。


神々が次々と現れ、そして先人たちが口を合わせるように言うのである。


これまで変えられなかったからこその、悲劇を繰り返すなと。


その言葉の重さは、自分の身に当てはめて考えると、紛れもなく自分もその現代の闇の象徴であった事は、紛れもない事実である。


十和田編として、世にこの話を出さなければならないと、切実に思わされた出来事の魂は訴えた。


こんなに自由な世の中になったのに、どうして自由じゃないの?

自分で自分の檻を作っているの?

その魂の訴えは、切実で胸に刺さった。


私たちはどんなに恵まれても、それをきちんと理解しない限り、変わらない。


悲劇を繰り返すなと、託された想いを私は伝えなければならないと感じている。

なぜなら、この美しい世界を愛しているから。

だから命ある限り、懸命に生きるのだ。

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