三十一話~四十話

第三十一話 嘘

前代未聞の脅威により全学院の学院長が王都にて緊急会議を行った結果天界の上部との接触を試みる事と全学院で最強の使い魔を決める事が決定した。

一方ゼノは第六魔術学院三位の地位を得た。

凛「一週間後王都のコロシアムにて最強の使い魔を決める大会が決まりました、今回は全学院のランカーがチーム戦にて戦う事になりました」

ゼノ・エリス「めんどくさいー」

セナ・マキナ「めんどくさがるな!」

凛「セナさん、あとで少しお話したいことがあります」

ホームルームが終わり訓練場にて魔法と使い魔の訓練をしている最中セナは凛に呼び出されていた。

凛「今回の大会は天界からかなりの強者が来ます目的は彼を楽しませる事、楽しませられれば情報を得る事ができます、貴方とゼノなら可能でしょう」

凛「しかし、第一魔術学院一位と第八魔術学院二位には気を付けて下さい彼らは私の目から見てもゼノに匹敵するでしょう」

セナ「大丈夫です、私はゼノを信じてますから」

凛「そうですか、私は見る事しか出来ませんが応援していますよ」

一週間後第六魔術学院メンバー達は王都に着いていた。

シヴァ「やはりいつ見ても天界への扉はでかいな!」

ゼノ・マキナ「吐きそうだ」

セナ「二人は神力にやられてるけど大丈夫?」

エリス「駄目みたいですね」

ローグ「仕方ないだろ悪魔だし」

クロ「そんな事より行くぞ」

モノトリス「行きますよマスター」

アリス「乗り物酔いしちゃいましたわ」

凛「一箇所にランカーが集まるなんて久しぶりですね」

一行は王都に用意されたホテルに向かった。

???「おっ、悪魔じゃないか試合の前に殺しとくか?」

凛「あれは、第一魔術学院」

ゼノの前に立ち塞がる天使は第一魔術学院五位サリだった。

サリ「お前悪魔だろ、俺が殺してやるから安心して棄権しろー」

サリが手を伸ばしゼノに触れようとする

セナ「やめた方が良いよ」

サリ「あ?」

サリの手は手首から先が切断されていた。

サリ「俺の手がぁぁぁぁあ、無くならないんだけどな、仕方ないから特性で殺すか」

???「やめとけサリ、コロシアムまで我慢しろ」

空気が凍るような魔力を漂わせた天使が声を掛ける。

サリ「ちっ、運が良い奴らだ」

サリは他のメンバーに連れられその場を去っていった。

セナ達一行はホテルに着き荷解きをしていた。

セナ「王都で用意されたホテルだから期待してたけどどうしてエリスさんとアリスさんが私と一緒の部屋なの!」

エリス・アリス「嫌でした?」

セナ「しかもゼノもマキナも、モノちゃんは良いけど」

ゼノ「大丈夫だ俺は、シヴァと違ってガキの着替えを見て興奮する趣味は無い」

シヴァ「俺にも無いわ!」

セナ・アリス「え?何でいるの?」

エリス「黒水晶の槍 対象指定」

マキナ「やめとけエリス」

シヴァ「失礼した!さらばだぁー」


第三十二話 嵐の前のなんとやら

シヴァ「クロやローグと同じ部屋か!」

ローグ「そりゃ主従だからな」

クロ「騒がしい奴らだな」

凛「一応巡回に来ました、明日は大会ですので今日は休んでください」

シヴァ「巡回といわず、私と共に同じベッドで寝ないか!?」

凛「明日が大会でなければ殺してしまいたいほど嫌です」

シヴァ「相変わらず無愛想だな!」

凛「それでは!」

大きな音を立てて扉がしまる。

一方女子部屋

セナ「お風呂に入りませんか?凄く大きいですよ!」

エリス・アリス「良いわよー」

ゼノ・マキナ「良いぜ」

セナ「貴方達は男子部屋にでも行きなさい一時間は戻らなくて良いから!」

アリス「モノトリスは一緒に入りますわよ」

エリス「それじゃあマキナ達は男子部屋で楽しんできなさい」

ゼノ・マキナ「女っていつもあんな感じなのか?」

セナ「アリスさんその傷...」

アリス「そうですわ、戦争の時背中に火傷を負いましたこの傷のせいで私はフルパワーが出せなくなりました」

セナ「わたしにも傷がありますよ、エリスさんにつけられたやつ以外で」

エリス「やっぱりマキナも一緒に入れた方が良かったかしら」

セナ「逃げようとすな」

モノトリス「人間はこのような熱いお湯に浸かって気持ちが良いのですか?」

セナ「ええ、安心するの錯覚かもしれないけれど」

ローグ「おい、クロこんな熱い湯に浸かって気持ちいいのか?」

クロ「知らんな、入りたいと言ったのはお前だろう」

シヴァ「気持ちいいさ!」

ゼノ・マキナ「そうだな」

シヴァ「いつの間に入って来たんだ?」

ゼノ・マキナ「さっき」

セナ「明日は他の学院の人達と戦わなきゃいけないなんて」

エリス「自信を持ちなさい貴方は成長しています、明日は他のメンバーも居ますし」

アリス「戦う前に負けてはいけませんよ」

セナ「ありがとう...」

クロ「明日は俺も魔法を使わなきゃいけないかもな...」

ローグ「心配すんな、あんたはきっと出来るさ」

シヴァ「そうだな、俺が全ての天使と悪魔を倒せば凛に好いてもらえるかもしれないな!」

ゼノ・マキナ(空気読めない奴ー)

ゼノ「おい、一時間も経ったのに今から服着るのか?女ってこんなに風呂長いのか!?」

マキナ「ゼノ、俺らも風呂上がりだから変わらないぞ、ほらコーヒー牛乳だ飲むか?」

ゼノ「貰おう」

エリス「マキナは五月蝿いのを黙らせる才能がありますね」

ゼノ「うるさいのって言うな!」

セナ「ゼノうるさいよー、マキナくんフルーツ牛乳一本くれる?」

マキナ「人数分あるから好きな飲みな」

ゼノ「そういやお前玉に鹿の頭蓋が付いてるような見た目なのに喋るんだな」

マキナ「失礼な奴だ」


第三十三話 開戦

翌日朝食を取り一行はコロシアムに向かっていた。

ゼノ「セナ緊張するな、俺はもうお前を死なせない」

セナ「ありがとうゼノ」

ローグ「朝からラブラブだな」

セナ「違います!」

エリス「でも同じベッドで寝てましたし」

シヴァ「やるなーゼノ」

セナ「違いますから!」

審判「お静かにこれより天界から来訪した煤様により開会式が執り行われます」

セナ(煤!?蒼炎使いの?)

煤「難しい御託並べるのは嫌いなもんでね、単刀直入に言う!俺を楽しませろ!」

セナ(まずいゼノがバレたら殺されるかもしれない!?)

ゼノ(なんだ、あの天使は?魔力量が尋常じゃない上に神力もかなりのもんだ)

煤「まずは第一魔術学院対第二魔術学院の戦いからだ!」

セナ(凛教官が言ってた人見れると良いな)

???「サリ、俺の手を煩わせるな召喚士を殺しても良いから片づけてこい」

サリ「はい、仰せのままに!」

サリ 真名サリ・ルド

特性ポイズン

手の平で触れた物は腐食する、また毒性のガスや液体を出す事ができる、悪魔や天使にも有効。

サリ「毒霧!」(ポイズンミスト)

サリが唱えると第二魔術学院にの陣営が紫の霧に覆われた。

サリ「動けば毒に耐性がある天使でも死に至る猛毒だぁ!」

???「ショット」

霧の奥から声が聞こえた時にはサリは後ろに吹き飛び気を失っていた。

アリバ「第二魔術学院一位を舐めないで貰おうか」

アリバ 真名不明

特性ショット

5mの範囲内に衝撃波を発生させる

第三十四話 幸せ

???「うるさい蝿が居るな、フイやってこい」

フイ 真名不明

特性ランサー

槍を生成し扱う事ができる。

学院ランキング三位 フイ「かしこまりました」

フイは槍を生成する時まるでディナーを考えるコックのような心境になる。

フイ(相手は一定範囲に攻撃をするタイプ、なら遠距離で様子を見ようか)

フイ「カラドボルグ!」

フイは自身が召喚したカラドボルグを渾身の力で投げた、それはまるで赤い彗星の様だった。

フイ「最後に見るのが美しい物で幸せだったな」

着弾したカラドボルグはコロシアムを吹き飛ばすような爆風と共にアリバを吹き飛ばした。

ライ「あーあ、リーダー慢心してるから」

ライ 真名不明

特性 スカー

攻撃をした場所は耐久値が著しく減り生物に攻撃した時は筋繊維がズタズタになったり骨折する

???「もう良い、全員まとめて私が倒そう」

フイ「何も貴方様が出向く必要などございません!」

???「興醒めだ、弱すぎる眠ってしまいそうだ」

ライ「隙あり!」

ライの攻撃はたしかに当たった筈だった。

しかし次の瞬間ライは地面にめり込んでいた。

第二魔術学院のランカーは動揺を隠せなかった、一位と二位がやられてしまったのだ。

しかし、凍てつくような魔力を漂わせた天使が一歩踏み出すのが見えた瞬間、第二魔術学院の天使は首が飛んでいた。

???「下らない、最強は我だ」


第三十五話 戦慄

第二魔術学院は使い魔5名のうち3名が死亡2名重症、生徒3名重症2名精神崩壊。

まさに一瞬の試合で起きた事であった。

凛「皆さんあれが第一魔術学院最強の天使、リヴァイアサンです彼は真名を隠しません、常にあの方あのお方と言う言葉で呼ばれます」

凛「彼は残党の悪魔が第一都市に攻めて来た時全てを一人で倒しました...一瞬で」

セナ「あれは試合じゃありません、ただの虐殺です...」

エリス「仕方のない事です、彼と戦う準備をしておきなさい」

ゼノ「不安か?次は第三第四の試合だぞ。」

第三魔術学院対第四魔術学院の試合は特に衝撃を受けるような内容では無かった。この試合での負傷者は居なかった。

クロ「次は俺たちだな、腹が痛くなって来た」

ローグ「しっかりしろよ、仮にもマスターだぞ」

凛「第五魔術学院は弱くはありませんよ」

ゼノ「行くぞセナ、怖いのか?」

セナ「うん...」

ゼノ「恐怖は必要な物だ、恐怖が無い者から死んでいくだがお前は力み過ぎだ、俺が居るんだから少しは力を抜け」

セナ「ありがとう...」

シヴァ「勝ちに行くぞ!」

審判「第五魔術学院対第六魔術学院の試合を開始します、始め!」

ゼノ「ちょっと行ってくるぜ、セナ」

セナ「え?」

次の瞬間第五魔術学院の使い魔の3名が壁にめり込んでいた。

ハリ 真名不明 特性オートシェル 魔力がある限り自動で攻撃を防ぎ続ける


第三十六話 医師

ハリ「クソ!このバケモンが、特性が無きゃ死んでたぜ」

ハリ「マスター、大丈夫か!」

???「問題ない、首の骨が折れただけだ」

セナ「あれは人なの?」

その男は2メートルはあるであろう身長と中世のペスト医師の様な風貌であった。

ドク「私の名はドクだ、私は一番強い人と戦いたい」

シヴァ「私は半分人だが私では駄目かな?」

クロ「シヴァはハリとかいう奴を倒しにいけ、こいつは俺がやる」

ドク「なんだお前、体の中がボロボロだな治療し甲斐がありそうだ」

クロ「お前を殺してしまうかもしれない」

クロは虚数魔術を使う魔術師である、彼が本気で戦う時相手は身元も判別出来ないほど残酷な殺され方をする。

ドク「私は死を知らんのだ!楽しませてくれ!」

クロ「虚数魔術 アンサー」

ドクがクロに攻撃しようとした瞬間ドクの体には無数の穴が開いていた

クロ「虚数魔術は詠唱が複雑だからな、俺が勝手に名前をつけた」

しかしクロはカウンター技の詠唱が面倒なため適当に名前を付けてそれを詠唱としている。

ドク「うっっ!美しい!お前なら或いは!」

クロ「これで死なないとは何者だ?」

ドク「下らない質問だが答えてやろう、俺は常時発動型の魔術を保有して生まれた、魔力が全く無いため終わらせる事も出来ず生き続ける」

クロ「アンデッドか」

ドク「それは少し違う」

耳元で声が聞こえた刹那クロは吹き飛ばされていた


第三十七話 命の重さ

ドク「この程度では終わらんよなぁ!」

ローグ「てめぇ!」

ドク「お前の力では話にならん!」

ローグは魔力や攻撃の向き速度をコントロールするがドクには魔力が無く速度を落としてもそれだけ速くしてくる、攻撃を返しても手を緩めない。

ローグ「本当に人か!?」

アリス「火炎魔法 炎龍!」

アリスが唱えると背後から炎の龍が出てきた。

アリス「ドクとやら、死を知りたいなら教えて差し上げますわ!」

直後アリスの後ろにいた龍がドクに向かって咆哮しながら突っ込んだ。

ドク「ハハハハハ!最高だ!お前らは本当に最高だ!」

アリス「何故!?本来なら体が溶けて無くなるはずですわ!」

モノトリス「私がやります」

モノトリスはドクに接近しレギングレイブによる猛攻を仕掛ける。

ドク「お前は単純だがかなり良いぞ!」

クロ「そんなんじゃ効かないぞ...退け」

既にボロボロで流血しながらクロは何かを詠唱し始めた。

ドク「やはりお前は俺と同類だ!」

クロ「違うさ、お前ほど幸せじゃ無いんでね」

次の瞬間クロの周りの空間が歪み始めた。

クロ「虚数魔術 死」

ローグ「やめろマスター!それを使えばどうなるか分かってるのか?」

クロは幼い頃自分を抱こうとした両親を魔力の暴走により惨殺した。

幼稚園小学校中学校どこでも仲良くなった人間は死んでしまった。

いや殺してしまった。

クロは初めて魔術学院で友が出来た。

クロ「友達が命を賭けてんだ、俺だって賭けるさ!」


第三十八話 惜敗

クロが発動させた魔術は相手の命を奪う代わりに自分も死ぬという魔術だった。

ドク「貴様!あぁ俺は今死にそうだ!今日はなんて最高の日だ!」

そう言ってドクは倒れた。

同時にクロも倒れてしまった。

一方ゼノとシヴァは残った天使二人と戦っていた。

ゼノとシヴァはまずハリの事を攻撃し続けたがやはり特性で防がれてしまう。

もう一人の天使は特性も分からず手の出しようが無い。

エリス「マキナ手伝ってあげなさい」

マキナ「分かった」

マキナはそういうと巨大化しハリを食べた。

ハリ「何が起きたんだ!?」

マキナが顎に力を入れるとハリのオートシェルにヒビが入っていく。

ハリ「なんだここは!口の中か?」

エリス「今のうちにもう一人を片付けなさい」

???「私達の負けだ、これ以上は戦う必要は無い」

セナ「えっ!?」

???「言ったろう負けだ」

審判「第六魔術学院の勝利!」

???「ドク寝たふりは大概にしろ」

ドク「クロとか言う奴、惜しいところまで行ったんだがな」

ローグ「なんで生きてんだ!」

ドク「俺は死ななかった、その坊やもだ」

クロ「俺を運んでくれ、魔力が切れて死にそうだ」

???「ゼノあんたも本気を出さなきゃ勝てないぜ、それじゃあな...」

セナ「今の知ってる人?」

ゼノ「知ってる筈だ、だが記憶に霧がかかったようにはっきりは思い出せない」

シヴァ「次は第七対第八だぞ傷を癒やししっかり観戦して対策を考えよう!


第三十九話 弱き者

審判「第七魔術学院対第八魔術学院の試合を開始する前に会場の皆様にお伝えしなければならない事があります!なんと第八魔術学院からは召喚士一人と使い魔一人しか出場しないという事です!」

会場がざわつく中試合場に上がる者がいた。

ローグ「なんだあいつ」

セナ「どうしたの?」

ローグ「あの野郎からは魔力が一ミリも感じない、全く無いんだ」

シヴァ「それだけじゃ無いぞ、この席まで殺気を感じる」

試合場に上がったのはまだ10歳前後であろう少女と黒い甲冑を身に纏い紅く光る双眸を見開いた騎士だった。

サン「俺ら第七魔術学院に対してそんな騎士たった一人かよこの大会の意味分かってないんじゃねぇの?」 リッパー「全くだ雑魚相手じゃ肩慣らしにもならないな」

???(あの騎士何処かおかしいな、悪魔か?それとも...)

審判「これより試合を開始します!」

リッパー「ちゃっちゃと終わらすぞー!」

???「待て、俺がやる」

リッパー「ちょっとラルゥのだんなぁそりゃ無いぜ」

ラルゥ「近づくな、死ぬぞ」

サン「どうゆう事だ?」

ラルゥ「あの騎士は開始の合図と共に私たちを殺せた筈だ、だが何故動かない?」

シグ「ラルゥが強いのは分かるがあいつがそんなに強くは見えないねぇ」

そう言ってシグが近づき少女に右の拳を叩き込もうとした瞬間、シグの身体はバラバラになっていた。

ユリ「わたしのジークはこの世界でいちばん強いのよ」

ラルゥ・サン・リッパー「!?」

ユリがジークと出会ったのはまだ3歳の頃だった。

その当時栄えていた王国の王の子として反乱を企んでいる魔術師に連れ去られた時。

アジトで突きつけられたナイフによって流れた血が魔法陣も無しにジークを呼び出した。

ジークは魔界の最下層に近い場所で生まれた。

最下層にはゼノクラスの悪魔が跋扈している中ジークは魔力も無く特性といえば少し他の悪魔より体力がある事だった。

ジークは悪魔でありながら助けて欲しいと願った誰かに手を取ってもらいたいと。

他の悪魔に襲われて死にかけていた時人界から助けを求める声が聞こえて来た。

ジークはその日から強くなる事を決心した、魔獣を倒し剣を作りまた魔獣を倒し、鎧を作り下級悪魔を倒し、通常の悪魔を倒し上級悪魔を倒し、装備を作り。

いつからだろう寝る事も惜しみ戦い続けた

戦い、勝ち 戦い、勝ち 戦い、勝ち 数え切れない戦いと勝ちを重ね。

いつしか鎧は強固になり剣は鋭利になり、最上級悪魔をも圧倒する様になった。

とてつもなく強いと言われる悪魔を探している途中、人界が少女が助けてと叫ぶ声が聞こえた。

魔法陣によるパスが無かった為本来は行く事などできない筈だった。

しかしジークは風を切り裂く速度で駆け抜け、魔界から人界に行き声のする方に駆けていった、驚くほど呆気なく少女を助け出し雪の降る中手を繋ぎ城に連れて帰った。


第四十話 王

ジーク「王よ、あと4人ほどですが如何様にしましょうか?」

ユリ「魔術師以外は殺しなさい」

ジーク「御意」

刹那特性により身を守った者以外は切り裂かれていた。

ラルゥ・サン「危ねぇ!」

ラルゥ「いつものでやるぞ」

サン「あっ...」

ラルゥが振り返るとサンの胸に穴が空いていた。

ラルゥ 真名ラルゥ・ベルグ

特性 IIIモーション

三種類の魔法を使い防御 回避 攻撃をする


ラルゥ「風の衣 回避!」 ラルゥが叫ぶと辛うじて剣を躱すが足が片方切れていた。

ラルゥ「折れない心 防御!」

ラルゥが防御を固めるとジークは足を止め、正面から剣が一つの光になり繋がっているように見える程の速度で切り刻んでくる。

ラルゥ(こりゃまずいな、死んじまうかもな)

審判「そこまで!」

審判の声が響き渡りジークは攻撃の手を止めた。

審判「信じられない事ですが、第八魔術学院の勝利です!」

会場では歓声に入り混じり罵声も聞こえてきていた。

審判「速報ですが、今の試合を見て第九魔術学院と第十魔術学院は棄権いたしました!」

審判「更に煤様より第三魔術学院を外した第一第六第八魔術学院でのサドンデスマッチを組む事となりました!」

リヴァイアサン「俺一人だけで充分だ」

ジーク「王は危険ですので客席からの観戦を...」

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