第10話―リア充は遊び時間に多くを費やする3―
断れるに決まっている。
けど目の前にいる活発な女性は目を点になるも少しの逡巡をみせながら応えるのは承諾の言葉だった。
もう高校生にもなれば、それか社交辞令であるのは悟れるぐらいには人間関係の構築される絶妙なものを見えてくる。
「なあ、本当に家を上がらせるつもりなのか?俺たち思春期なんだけど。
それに…何か問題が起きてもおかしくないのに、それ危うくないのか」
家と家が挟まれる道路を歩きながらのこと。
生活道路とされる道があまり広くないのもあって並列を避けて
肩越しから振り返る彼女は、またその問いをかけるのと言わんばけりに辟易とした顔を浮かべている。
「本当の本当。
初めて会った時の別れでそう言ったじゃん」
「いや、あれ愛想だけの世辞だろ」
案内されてついていく現在が異常だ。
「私ね、愛想を振る舞うことは苦手なんだよね」
「はぁ?」
「良い印象を与えようとするの難しい。少なくとも私がそう。好奇心のままだから無計画に友としての付き合うとか迷わず断っていたの。
そうすれば」
「いい印象は持たないだろうな。
そんな奔放なことしたら」
ある程度に仲良くならば悩みや誘いなどを付き合うことも増えていく。忙しいときに誘われたら悪印象になるからと恐れたりもあるが友達だからの理由だけで動く。
それは
「そう、だから人と遊ぶことは私には無理だなと当時の私はそう結論しましたのでした」
「そうか。それ自己分析だろう?お前は賢いかもしれないが完全に正しい判断を出来ない。それは自分のこととなればなおさらだ。なら他の人にも聞いてみないと正当性のあるものになれないじゃないのか」
どうでもいいが奴は、どこか
――カラスは執念深いといわれる。
だから二人で同じルートでいくのは見覚えのある人物に襲いに来る危険性がある。けどその心配は何事もなく到着して安堵する。
ドキドキは…している。須津は正直このレベルの
けど彼女には持っているものがある。
もやもや苛立ちなどを渦巻く、その起源になるものを俺はそれを知りたいと考えている。
あまり好奇心を知らずにいる俺が知りたいとあって今から女の子と二人になる高揚感よりも上回ることになっている。
(まずは家に入ったら夕食でも馳走してやるか)
台所を借りて料理を作ってやろうと考えた。
そう一つ一つとすることを立てていたが玄関から居室に入ると、悲惨な光景に言葉を失う。
「な、なんだ……ここは……」
ゴミが散乱としていた。
空になったペットボトルや残りの菓子がこぼれて粉砕したもの。
最初に連れていかれた頃と比べて、まだいい方だ。
「あ、あはは。きれいキレイになっていると居続けたいと思うのよね。いらないゴミをここへ置いたら、こんな感じに」
「そうか、こんな感じなら仕方ないな…。
そう言うと思ったが。いらないゴミを放り捨てたと言ったな、ここはゴミ箱か何かなのか?」
「あはは。お恥ずかしい」
頬を薄く朱色に染まりながら頭を掻くいていた。
「それな。さっそくだが掃除をするぞ。
ここは任せてもらおうかと断言するのもいいが次も同じ惨劇をしないために対策を取らせてもらう。
今回は須津もやってもらうぞ初回のサービスは切れておりリビングの掃除をやってもらう」
手を腰に当てて俺は威圧的にそう言い放った。
須津は不満そうな声を漏らしていたがそれを応えずに取り掛かるのだった。
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