推し活というお題に対応して書かれた今作、マイナーな役者の大ファンであり、彼の良い所を知っているのは今のところ自分だけ! ならば推しまくって世に知らしめるしかあるまい、というファン心理から、推して推して推しまくる姿が描かれます。 おお、こういうファンがいるのっていいね、からの……! 結論に至るまでの過程、ぜひ一読いただきたいです。 推し活の行きつくその先は。ラストのオチにキャッチコピーの意味を知る。この読書体験をぜひあなも。私はこの作品を推しています。
推し活というテーマと、一人称視点というより誰かに語っているような文章に、少しずつ不穏な空気を感じつつ、じゃあそれがどういう形になるのかと進む話の展開に気になり度が増していきました。〆の諺がニヤリと出来るブラックジョーク的でこの作品の完成度の高さがグッと上がって拍手ものでした。