2023/04/07 放課後 中編

3人はまるでずっと友達だったかのように


大いに盛り上がっている


薫曰く、根本は薫・片岡と同じクラス。


怪獣18号のキーホルダーを付けてい


た根本に声をかけたらしい。





「俺、飲み物買ってくる」

「あ、私も桜と慎は?」


「あぁ、私大丈夫っ」


「・・・俺も、大丈夫」


え?根本くん残るの?


桜は、初対面は緊張するタイプだ


2人きりになった桜はとりあえず


ナゲットを食べるサラリーマンを観察する


「日々野さん、年上の人が好きなんですか?」


根本がすかさず話しかけてきた


「え???べつにそんなことはないかな、、」


サラリーマン観察してるだけで

こんな質問されるんだ、、


一度根本にむけた目線を外の桜の木に移す


「あーー、じゃあ

好きになった人がタイプってやつですか?」


「うーん、まぁそうかも」


「だとしても、

あんまり良くないと思います」


「・・へぇ~、そうなんだ」


とりあえず相槌はしたけど

天才の話はよく分からない


「リスク高すぎると思います。

日々野さん、本気でやめた方が良いですよ」


桜はわけが分からず根本に視線をもどす


根本は真っ直ぐにさくらを見つめていた


西日が差し込み


桜の木の陰がまだらに根本の顔に落ちている


その顔は隙のないほど真剣で


怖いくらいだ


「え?ちょっと待って何が 「「なになに~何の話し??」


薫が席に戻ってきた


「あー、、、

日々野さん怪獣18号読まないのかなって」


根本が桜を伺うようにちらっと目線をむける


「さくらね!いくら勧めても読まないんだよ~

慎からもオススメしてあげて!!」


フリーズする桜を尻目に


根本と薫はまた漫画の話を始めている




『え?そんな話ししてなかったじゃん』


桜はそんな事言えるはずもなく


4人はその後も


漫画の話しと他愛も無い話しをして


根本は何事も無かったかのように


帰って行った



      


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