2023/04/07 放課後

はぁーーー疲れた、、


入学式をなんとか眠らずに乗り越えた桜は


ホームルームも終え


誰よりも早く帰ろうとしていた


薫から『マック集合!』の指令だ


「すみれまた明日ね」 「うんっバイバーイ」


教壇にいる先生の前をそそくさと通る


よしっ帰れる!

そう思った瞬間先生が口を開いた


「日々野」


「はっはいっ!!!」


先生の顔は、怖すぎて見られない

出口を向いたまま背筋だけは伸ばした


「制服は気に入ったか?」


「はいっも、もちろんです!」


「ははっだろうな、気を付けて帰りなさい」


「はいっさようならぁーっ!」


小走りで教室を出ながら考える


あれぇ?バレてる??絶対にバレてるっ!!






マックに着いた桜は一番乗りだ


いつもの窓際の隅のテーブル席に座る


窓の外に桜の木が見えるのだ


ここの桜も満開だなぁ、、、、、


はあぁぁーーやっぱりバレてるよねぇ!!!


『思い出してはショックを受ける』


の繰り返しだ


そんな桜の耳に薫の声が届く


「さーくらっお待たせ!なんと私達

    新メンバーを連れてきました!」


薫と片岡の後ろに立つのは


新入生代表の彼だ


「どうも、根本 慎です」


朝、肩がぶつかったのを

根に持っているのかも知れない。

桜と目が合った根本の顔は

驚いた表情から訝しげな表情に変わった


「日々野 桜です。

 あの、、朝はすみませんでした」


「なに?どした?とりあえず座ろっ」薫が促す




うぅっ今日は情報量が多すぎる


頭を抱えたくなる桜の正面に


根本が座った

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