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「こんにちは、お邪魔します」
そう言ってさなぎは今日も、木原家を訪れた。
「こんにちはさなぎちゃん。今日もさなぎちゃんは元気いっぱいだね」
そう言って、木原家の玄関先でさなぎを迎えてくれたのはのはらだった。
今日はのぞみさんは留守のようだった。
さなぎはのはらと一緒に縁側に移動をした。
そこでさなぎは自分の悩みをのはらに話した。
「友達ができないんです。どうやったら友達ができるのか、よくわからないんです」とさなぎは言った。
「私はさなぎちゃんの友達だよ」とアイスを食べながらのはらはいう。
その太陽のような笑顔を見て、さなぎは思わずその目を細めてしまいそうになった。
さなぎはのはらからもらったアイスを食べながら、「ありがとうございます」とのはらに言った。
『私もさなぎちゃんの友達ですよ』
自信満々と言ったような様子で、胸をはって妖精さんはそう言った。
「うん。ありがとう」
と小さな声でさなぎは言う。
「さなぎちゃん。今、妖精さんとお話したの?」のはらがいう。
「えっと、はい。そうです」
と少し恥ずかしそうにしながらさなぎは言った。
「目に見えない妖精さん。その妖精さんは今どこにいるの? お話をしているくらいだから、すぐ近くにいるんでしょ?」
さなぎの近くをきょろきょろとその綺麗な目で見渡しながら、のはらが言った。
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