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みらいがのぞみさんとのはらとお花のお話をしている間、さなぎは妖精さんと一緒にお花畑の中を探索しながら遊んでいた。
妖精さんはさなぎに『さなぎちゃん。あっちにいってみましょう』とか、『今度はあっち。ほら、あそこにとても綺麗な花が咲いていますよ。なんていう名前のお花なんでしょうね? 気になります』とか言いながら、とても楽しそうにさなぎの頭の上でぴょんぴょんと跳ねていた。
そうしてさなぎがお花畑の中で遊んでいると遠くから「さなぎー! 帰るよ!!」というみらいお姉ちゃんの声が聞こえてきた。
さなぎが頭を上げて声のしたほうを見ると、そこにはみらいお姉ちゃんとのぞみさんとのはらさんが三人で一緒に立って、さなぎのことをじっと見ている風景があった。
「うん。わかった」そう言って、さなぎはそんな三人のところまで駆け足で戻っていった。
時刻は夕方。
もう、世界はいつの間にか、夕焼けの色に染まり始めている時刻だった。
『夕日が綺麗ですね』と妖精さんが言った。
さなぎはそのまま、走ってみらいお姉ちゃんの胸に飛び込むようにして抱きついた。
「ちょっと、どうしたの? さなぎ」とみらいは言う。
「あらあら」ふふっと笑ってのぞみさんは言った。
さなぎは黙ったまま、みらいお姉ちゃんに甘えるようにして、その体を離さなかった。
「さなぎ。寂しかったの?」さなぎの頭を撫でながら、みらいがいう。(妖精さんはのぞみさんがいるので、さなぎの服の中に隠れていた)
でも、さなぎはいつものようになにも言わずに無言だった。
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