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 のぞみさんはそこに咲いているお花のお話をさなぎとみらいにしてくれた。

 みらいはそのお話をとても熱心に聞いていたのだけど、さなぎはあんまり興味がわかなかった。(感動もしたし、綺麗だとは思ったけど、お花の名前や花言葉の由来などには関心があんまりなかった)

 それよりものぞみさんの履いている桃色のロングスカートに止まっている小さなてんとう虫のほうがすごく気になった。

「のぞみさん。お花に詳しいんですね」みらいはいう。

「このお花たちを育てるようになってから、一生懸命勉強したんだけどね。まだまだいろんなことを知らないとだめだね」のぞみさんはいう。

 のぞみさんは家の庭をたくさんのお花で埋め尽くすような、そんな風景を求めているようなのだけど、のはらが反対をして、今のようなお花畑を空いている家の敷地内に作ることにしたと言った。

 木原家のこの場所には、ずっと昔から自然にたくさんの花が咲いている場所だったらしい。

 その場所を少しずつ二人で手入れをして、今のようなお花畑にしていったと言うことだった。

「のぞみさんとのはらはもうずっと昔から、この家に住んでいるんですか?」

 赤色のお花をつつきながら、みらいがいう。

「ええ。そうよ。もうずっと昔から、この家に住んでる」

 遠くにある自分の家を見ながら、のぞみさんは言った。

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