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「さなぎちゃん。今日はずっと静かだね。どうかしたの?」

 そんなことをのはらが言った。

「別にどうもしませんよ」

(妖精さんと内緒話をしていたさなぎは、ちょっとだけ驚いた)さなぎはいう。

「さなぎが大人しくて静かなのはいつものことだよ。別に変じゃない」

 みらいは言う。

 それはみらいの言う通りだった。

 さなぎは普段、ほとんど誰とも言葉を話したり、会話をしたりしない子供だった。のはらと出会って、のぞみさんとあって、あんなに普通におしゃべりをしているさなぎは、とても珍しいさなぎだった。(こんなに自分が誰かとお話ができるなんてどうしてだろう? とさなぎ本人も不思議に思っていたくらいだった)

 のはらとみらいにそんなことを言われながらじっと顔を見られたさなぎは、ただにっこりと微笑んでいるだけだった。

 それから二人はのはらと一緒に(初めてさなぎは木原家にやってきたように)木原家の中を少しだけ探検した。

 それから庭に出て、スイカ畑を見て、それからみらいのお願いで三人は木原家のお花畑までやってきた。

 お花畑まで来てみると、そこにはのぞみさんがいた。

 のぞみさんはその手に青色の長いホースを持っていて、そのホースでお花に水を巻いているところだった。(近くには小さな虹がかかっていた)

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