節毎にも、起承「頂」転結を隠し味的に 2
この起承「頂」転結の組合せですが、1冊の本の中に、なにも1つだけである必要はありません。
別々のテーマで、それぞれ、何本かの起承「頂」転結を引くことも可能ですし、現に、そのように仕掛けをしております。
前回は、山上先生の紙芝居というテーマでのそれを具体例として提示しましたが、もちろん、これ以外のテーマでも、ひいております。
これは見出しだけでは一見わからない形になっておりますが、幼少期のほんの数カ月だけ養護施設にいた元園児と、その時担当していた元保母の再会というテーマがありまして、これもまた、起承「頂」転結を意識したつながりを持たせております。
簡単に、目次と該当する章を適示してみましょう。
第1章 1 秘密のゆくえ
2 母親修行
第2章 3 実習生のおねえさん
第4章 2 宿題の仕上げへ
3 模擬親子の再会と別離
これは、山上保母さんの紙芝居と異なり、時系列通りの組合せではありません。
起承「頂」転結の、「承」の部分、そして、「頂」の部分に行くにつれ、時代が実は、逆行しております。
いうなれば、「頂」が、一番時代的には古いということになります。
ただし、残りの「起」と「転」及び「結」の部分については、時系列通りとなっています。その3つとも、舞台は現代で、元号ではもちろん、令和の時代です。
加えて、その現代の部分においては、主人公となる元保母さんは、登場しません。
第三者である元養護施設児童指導員と、別施設の元園児(わしやねん、モデル)、それに、その小学校時代の同級生の3人のうちの2ないし3人の話の中で、その話題が出てくるという形式をとっておるのです。
まあ折角なので、おまけのネタを一つ。
この組合せと、山上保母さんの組合せとの接点は、真ん中の「頂」の部分です。
特に意識したつもりはないけど、そんな感じに、仕上がっています。
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