起承転結の承と転を、「頂」に

 これは1冊の本レベルの組立てでの話ということを前提に、述べて参ります。

 短編だと、少し感覚が変わるかもしれません。

 ただし、基本的な考えは使えるでしょう。


 実は、一見すると、第2作と第3作の「章」のレベルでの組立、ここではプロローグとエピローグはあえて外しての話ということで、見てみます。

 どちらも、章ごとの順序だてをご覧いただく限り、「起承転結」的な組立になっていると思われる方もいらっしゃるでしょう。

 ええ、それはそれで、間違いでも、ありません。

 そうなれば、プロローグとエピローグは、それぞれ「起の前触れ」であり、「結のまとめ」といった捉え方も出来ます。

 もちろん私も、そこは承知の上で組立てていますよ。

 さて、そこはあえて置いておき、章ごとのつながりにおいては、これはこれで「起承転結」の組立てであるということを前提に、こちらの起承「頂」転結に当てはめるとどうなるか、見ていただきたい。


 まさに、どちらも、第2章と第3章が、起承転結の「承」と「転」を担っている。

 そして、それをそのまま、「起承「頂」転結」に当てはめると、どうか?


 まさにまさに!

 第2章と第3章が、「頂」に当てはまるという塩梅に、仕上げているのです。


 そして、その「頂」には、前半と後半がある。

 そういうところにもお気づきいただけたかな、と。


 まあその、この起承「頂」転結ばかりが組立のすべてとはもちろん、申しません。

 他の組立も、あっていい。

 ただまあ、こうやってきれいな「山型」の組立て、意識されて取入れてみられるといいでしょう。

 これは書く側の人たちばかりでなく、他の作品を読み取るときにも(読むこと専門の方にとっても)お役に立つ視点ではないかと思われます。

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