夏休みがまもなく始まるッ!

今現在、俺は教室にいる。


今日は平日、学校の日なのだ。


「は~い、皆さん! 来週から夏休みが始まります! ということで、夏休みにある楽しみなものといえば~っ?」


先生が教卓に身を乗り出してそういうものだから、生徒は思い思いに自分たちの夏休みの楽しみを言っていく。


「海!」

「旅行っ!」

「夏祭り!」


「残念! はずれ!」


先生は笑ってそういうと、如月さんが少しあきれ気味に笑いこたえる。


「も~っ、先生がいってるんだから、か・だ・い、ですよね?」

「如月さん正解!」

「「えぇぇぇぇ~~」」


小学生のように、課題というワードにクラスメイトは不満の声をあげる。


中には「楽しみじゃない~」「嫌だ~」なんてつぶやくものもいる。


俺も課題なんて嫌だ。滅茶苦茶嫌だ。めんどくせぇぇ!


「ということで課題を発表しま~す」


そのあとに課題がどんどん明らかになっていった。


課題めんどくさいから如月さんに見せてもらおうかな。




―――――――――



「はい、それではさようなら!」


さようなら~、とそれぞれ教室を出ていく。


帰りの会が終わって放課後になった。


「しょ~う、帰ろうぜぇ」

「おう!」

「翔はさ、部活入らねぇの? スポーツマンのくせに」

「ん~、部活ねぇ……来年から入れるんだよな……野球……?」

「あ、やっぱ暇になるからなし」

「なんでぇ⁉」


俺と翔が話していると、「な~にしてんのっ」と如月さんがポンっと肩をたたいてきた。


後ろには枝豆さんもいる。


「部活の話!」

「部活ね! 私は入りたいところないんだよね~」

「豆はダンスとかかな?」

「湖羽かわいいからいいね!」

「え、かわいいからいいもんなの?」

「知らない」

「え」


他愛のない話をしながらわちゃわちゃ帰る。


部活かぁ、どこ入ろうかな……


まあ、来週から夏休みなんで!


課題はやらないで夏休み遊びまくるぜぇ~! Foooo!



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如月さんは振り向かない!〜が、俺にだけ振り向く件〜 雨夏 @mirukukoka

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