優奈ちゃん、キャンプがしたい
「あたし、湖羽お姉さまたちと一緒にキャンプします!」
「お、お嬢様⁉」
驚いて優奈ちゃんに近寄ったのは、いつのまにいた優奈ちゃんのボディーガードらしき人だった。ガタイとかよくてサングラスかけてて怖いんだけど。
「なんですか、ナッシー。別にいいでしょう?」
「で、ですが、お嬢様……」
ナッシーと呼ばれたボディーガードさん。こんな怖い人をナッシーと呼んで、さらに意見をいえる優奈ちゃんってすごい。
「何か問題点でも?」
「まず、キャンプってお泊りですよ? しかも、テントとかいう布の中です。百合ならともかく、野郎が二人もいるんです、お嬢様の身に危険がおきたら……わたくし……」
なにその危険って……俺たちみたいなヘタレがそんなえちぃことをするとでも考えるのか? ナッシーさんよー。
「そんなの大丈夫ですよ。それにそんなことを考えるナッシーがえちぃです」
「くっ。すみません、お嬢様……手配いたします……」
「よしよし。ナッシーはそれでいいんですよ。ということでお姉さま、お兄さま、どうです?」
「いや、別に、いいけど……」
主催者の枝豆さんが言うなら、俺たちは反対などすることはないだろう。
それより、あの優奈ちゃんの倍くらいの身長あるナッシーさんを手なづける優奈ちゃん。やばいって。
「じゃ、決まりですね! お姉さまとお兄さまはどこにテントを張っているんですか?」
「あっち、だけど」
「そうですか! じゃあ、行きましょう!」
俺たちはあっけにとられたまま、優奈ちゃんもキャンプに参加することになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます