フレアお婆さん 4
宿に連れて来てから、あらゆる環境を整え、何度も繰り返すことで、話すことができると思ったのも束の間。
「ここをこれから家と思って...」
「えっ! ここに泊めてくれるんですか? 私、お金を持っていないので、好意は嬉しいんですが。」
「え、いや...」
「ぷっ、失礼。 では借宿としてはどうでしょう? ここはもう誰も住んでいないのですが、フレアさ...お婆さんの手伝いをして、その代わりに住むことですね。」
「あっ、それなら大丈夫そうです。 ありがとうございます、お兄さん。」
「私は魔法使いのアズと言います。 今後ともフレアお婆さんをよろしくお願いします。」
「はい! 私、レティって言います。」
フレアが驚いている間に、話は進み、結局少女は借宿として住むことに決まり、対価としてフレアの手伝いとして固まってしまった。
少女は家にあるものを取りに行くらしく、宿を離れて行った頃に、やっと戻ってきたフレアである。
「フレア様。 勝手に話を進めて借宿として住むことになりました。 良かったですね、ここで孫娘であると告げてたら本日までのことが水の泡になるところでしたよ。」
「ああ、感謝する。 だが、いつ話せば良いだろうか。」
「まだ時間は多くありますから。 いずれ伝える日も来ましょう。 私も暇なとき偶にはこちらに来ますので。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます