衛兵カリムとオリバー
レティと会った夜、実家の裏手を開けて叔父であるオリバーの部屋へと向かった。
だが部屋の入り口には酒瓶が転がっていた。
「なんだこれ!? 酒臭すぎでしょ、どんだけ飲んだんだよ...」
「んんん~? なんだカリムか。 今日は二日酔いで動けねんだ、悪いが聞けることはないぞ?」
「叔父さん、レティのことなんだけど。 どう言うこと?」
「ん? レティがどうかしたのか。」
「今日、街の門で出会ったよ。 街を出ていくってさ。」
「はぁ!?」
オリバーは自身が二日酔いなのも忘れて、カリムの胸倉を掴んで詰め寄った。
「あの子がなんで!? 確かにトラブルは起きたが、あれはレティが起こしたもんじゃ...ないぞ!」
「じゃあ、あれはなんだってんだよ! 大荷物を背負って門に並んでたんだぞ? しかも話を聞けば、ここで働くことで迷惑が掛かるからって言ってたんだぞ!」
「終わりだ...店も...儂も...何もかも終わりじゃ...」
「えっ...」
オリバーは頭を抱えて蹲りながら、ぶつぶつと呟き始めた。
カリムもどうして良いのか分からなくなって、オリバーと共に頭を抱えることになった。
◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇
それから数日が経ったある日、フレアお婆さんがタイミング悪く、借宿に帰ってくるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます