11.給食のトラウマ

小学校時代の給食が懐かしいとかあのメニューが好きとか、これが美味しかったとか、いろんなご意見が有るようですが私は給食に対する良い思い出が一切ございません。こんな制度は即刻廃止してほしいと心の底から毎日思ってましたし、これが原因で学校行くのが苦痛でしょうが有りませんでした。中学からはお弁当だったので、もう毎日が薔薇色で楽しい学校生活を送ることができたんですがねぇ。


と、言う訳で、私の給食に対する恨みつらみをつらつらと綴っていきたいと思います。


まず、何が嫌か、そう、主食のパン。私が小学生の頃はまだ米飯給食が始まってなくて毎日すべてパンだったんですよ。食パンかコッペパン。これがまた固くてぼそぼそで口の中の水分全部持っていかれるような代物で、ご飯食べたいって、毎日泣きそうになってました。たまに揚げパンも出た記憶が有るんですが、私は甘いものが嫌いな変わった子供だったから、その馬鹿みたいな甘さが耐え切れず、しかも油で揚げてあるから脂っぽいのも我慢が出来ず。周りの目を盗んで机の中に隠すと土曜の午後に、学校の校舎裏にある焼却炉に放り込む、そんなことをしておりました。


給食のパンがトラウマになって、私は大人になった今でもパンを食べることが出来ません。体が拒否反応を起こします。コンビニでサンドイッチや菓子パンを買ったこともないし、スーパーで食パンを買ったこともありません。おそらくですが、私は一生パンを食べることは無いでしょう。


今でも鮮明に覚えている給食のおかず。そのメインディッシュが『キャベツの千切り』アルミの器に山盛りにされてそれにとんかつソースをかけて食すという意味不明なメニューで流石に教室がざわつきましたね。


それに何か揚げ物が乗るとかそういう訳じゃなくて、ただ単なるキャベツの千切り。それが2回出された記憶が有ります。給食なんか楽しみにしてなかったから一週間の献立表なんかチェックしてる訳もなく、それが予定通りの献立だったのか、それとも何かアクシデントが有ってやむを得ず出された物なのかは今となっては確かめようもないのですが、これは親達の間でも問題になったみたいです。そりゃそうですよ、ウサギじゃないんだから。


給食のせいで牛乳も飲めなくなりました。何というかこう、薄くて中途半端な味だったんですよ。校舎の裏側にある給食の搬入口には余った牛乳の瓶が並べて置かれてあったんですが、その牛乳をは、上の部分が透明な上澄みになってて下の部分が白いという状態になってるんですよ。ひょっとして、水で薄めたとしか思えないその有様に涙が出そうになることしばし、私たちは一体、何を食べさせられてるんだって悲しくなってしまいます。


最近は食育の名のもとに、その土地の名産品とか世界の有名なメニューなんかが出されるようになって、私が子供の頃の給食とは雲泥の差があるようですね、良いことです。食べ物はお腹を満たすだけでなく、心も満たしてくれるものだと思います。いろんな意味で大切なものだと思いますから、給食だからと言って、子供だましの物でお茶を濁すような行為は、絶対にやめて欲しいです。それがその後の人生を左右することだってありますからね。


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