第13話 火葬。

後から、お姉ちゃんから聞いた

話しだけど。


火葬場では、火葬番号が19番

だった。


11月19日の昼過ぎに亡くなり、


火葬番号が19番。


お姉ちゃんは……少し困惑して

話しをしていた……。


《私の名前じゃん。モォ~。》


《ハハハ。笑》

葬儀会場では。ずっとずっと


せっちゃんの大好きな

美空ひばりさんの曲を流して

くれていた。



それは、私からのリクエストで

お姉ちゃんも、賛成して

くれたからだ。



火葬の順番が回ってくると、


お姉ちゃんは……

《私の名前だよなぁ。19番。》


お姉ちゃんは……躊躇していた。



ボタンを押したら、

せっちゃんは……焼かれる。


そんな時……。


せっちゃんの妹さんが……

【幾!!!行けーーーーー!!!!】


と……後押ししたそうです。


お姉ちゃんは……勇気を出すと


せっちゃんを火葬するボタンを

押した。



お姉ちゃんの気持ちに、

立つとホント、立派だよ?!


それに、せっちゃんの妹さんも

立派だよ、


私は……きっと



その場に居たら……顔を背けて

泣いていただろう。





火葬が……終わった。

真っ白の骨が出てくる。



あんなに、タンが……絡んで

しかも、薬はMAXのモノ。



なのに。奇跡的に、せっちゃんは


ノドぼとけが……綺麗に

残っていた……。




みんなが、初七日法要で……

火葬場から、葬儀会場へ戻る。



私は……みんなの為に

サプライズを、用意していた。



初七日法要が……無事終了した。



葬儀会場の中に、

《シェフのこだわり手作り料理》

という項目を私は……頼んでいた。



みんなが、驚きを隠せなかったそうです。



みんなは、疲れた体を癒し


シェフの手作り料理を

堪能したそうです。



そんな中、自宅へと葬儀会社の

方が……やって来る。


私は……



《????!》

仏間を着々と49日……の法要の

形に仕上げていく。



小さな仏壇にノドぼとけと、

骨つぼが並べられた。



私は……慌てて仏間を掃除すると、みんなが……

帰ってきた。



一気に賑やかになる。



《〇〇~~~!!ただいま~!!

シェフの料理には、びっくりしたよ~~!!》


《お帰りなさい。塩まかなくて

いいんじゃない??

せっちゃんだし。》


《そうだよね!笑》



いとこのお姉さんも、

包みを準備して飛んで来た。



《幾!!!全くーー?水くさいよ!!?全部話して??》


その、いとこのお姉さんは

自分の親を在宅介護した人で


優しいし、根性も座ってる。



《幾!!!困ってるなら話して?

 何でも、やるから。》


お姉ちゃんは……少し困惑気味



しばらく考えて……


《特養にせっちゃんの荷物が

あるから、運んで欲しい。》


と……申し訳なさそうに話した。



お姉ちゃんは、事が済むと

御礼を伝えていた……。


いとこのお姉さんは……

元々。ど、が付く位のヤンキー

だけど、



こわい反面、性根は優しいのだ。


いとこのお姉さんは……



お姉ちゃんを叱りつける。

あー。レアな光景。



私は……いとこのお姉さんに


深々と……頭を下げた。

《またね!!じゃあ!!》



と……車に乗り込み去っていった。




私は、数日後に……近所の

喫茶店へ、誘って下さったりした

おばあちゃんの家へ


向かった。



《はぁい!!》


《あの、非常に申し上げにくい

のですが……。



せっちゃんの葬儀が……終わりました。


生前は……ホントに良くして

頂きまして……ありがとうございます!》



チャキチャキのおばあちゃんは……


ショックを受けていた。



《……そうか。……そうか。


泣くに泣けんなぁ。〇〇ちゃん


わざわざ挨拶ありがとう。

私で……この話は、留めとく。


あんたも、良く頑張ったな?》



頭を下げて……また来ます。


と……伝えた。




さぁ、今度は……49日を


乗り切らなきゃ!!!



担当ドクターにも

病院にも話さなきゃ!!!



お供えものも……頑張ろう!




【せっちゃん。長い戦い、

   お疲れさまでした。】

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