すごいな、って思いました。感想方々伝えさせてもらいます。特筆すべきは作者の時代と文化についての理解とその素直な言語化の力だろう。ともすると変綺譚になりがちなやや少数派の性の世界が、作者のこの力で人間の問題として思わず正視せざるを得ない高さまで引き上げられているのだと思う。考えさせられる。人の身体性の問題か、社会性の問題か、心的な問題か、そのすべてなのか、それではその相互の関係は?突き進む快楽。いったい快楽の目的は?謎が謎を呼んでいく。