第1話 趣味

昨日の僕は、女子を見ただけでデレデレしてしまった。


でもこれが男子校生の実情だ。


【【【次の日】】】


女子という存在に影響を受け、ちゃんとしなきゃとでも心のどこがで思ったのか、僕は、いつもより1時間も早く起きた。


いつもより早く学校につき、教室に入ると、右角の席の女の子は、もう来ていた。


「お、おはよう。」


僕は、何故かいきなり挨拶してしまった。


「おはよう。」


その女子は本を読んでいたようだが、普通に挨拶を返してくれた。


くぅー。なんだこの状況。教室に女子と僕、2人きりじゃないか。


こんな、運命的ななにかがありそうな展開に僕は立ったり、座ったり、教室外を眺めてみたり、じっとして居られないでいると、その女の子は、話しかけて来てくれた。


麻美あさみって言います。よろしくね。」


いきなり話しかけられ、僕がキョトンとしていると、その女の子は気を使って話しかけてきてくれた。


「なんて言うの?名前。」


うぉー。倒置法とうちほうキター!

僕は、倒置法に何故が興奮し、その流れで、相手が女子であることを忘れて、いらん事までペラペラと話してしまった。


「武田って言います。中学は男子校通ってて、好きな物はラノベとアニメ。中学では帰宅部してました。よろしく。」


やりすぎた。確実に嫌われた。


僕がそう思って黙っていると、


「君、ラノベとかアニメとか好きなの?」


「うん、まあそうだけど。」


「私も今、ちょうどラノベ読んでたんだよねー。」


【驚愕の事実!】


麻美という名前の女の子はまさかの僕と同じオタクだったのである。


うぉぉぉぉーーーーーーーー!!!


これは、運命だ。


その瞬間僕は思った。


しかし、僕と同じオタク気質の彼女には、僕の気持ちがバレていた。


「ねぇ、今運命だとか思ったでしょ。」


「く、くぅ。バレてます?」


「バレバレだよ。」


しかし、僕と同じような趣味を持つ彼女は、ドン引きすることもなく、仲良く話していた。

そして、最後にを交換してくれた。


すると、後ろのドアから男子が入って来て、気まずくなり、僕と彼女の話は終わった。




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