第39話 逆転

私に切りかかってきた剣は弾き飛ばされていった。

私はそれを何度も見たことがある。

リリ「アキラ‼」

洞穴からアキラが出てくるのが見えた。

アキラはこっちを見てニコッとしてからすぐに敵の方へ睨んだ。あれはだいぶ怒ってるように思える。


俺、雨宮 アキラはとても怒っています。何ならこの生きてきた中で一番怒っています。リリをあそこまで追い込んだあいつを殺したいほどに。そして、リリを傷つくまで放置してしまった俺に。

アキラ「はぁー」

あの死にぞこないは剣を取り次は俺に突っ込んできたがもう遅い。

死にぞこないの動きが止まる。

リリ「えっ?」

遠くでリリが驚いた。なぜなら死にぞこないが地面にひれ伏す。理由は俺が使った重力魔法だ。

アキラ「消え失せろ」

ひれ伏せた地面から炎の柱が出現する。そして、死にぞこないは肉一つ残さず消滅した。


俺はすぐにリリの元に駆け寄った。

アキラ「リリー。大丈夫か?どこか痛かったリしないか?」

リリ「大丈夫だよ」

リリは口ではそう言ってるだけかもしれないと完全回復をかける。

リリ「それより」

リリはすぐにさっきまで火柱があったところに行き手を合わせた。お祈りだろうか?

リリ「アキラやりすぎだよ」

アキラ「これくらい当然だ」

リリは相変わらず優しいようだ。

トシヤ「凄かったな、お前まねできるか?」

ジュン「無理です」

洞窟の奥から二人が出てくる。やっぱり少し穴が小さかっただろうか?

アキラ「トシヤ、さっさとあのゴーレムを倒そうぜ」

トシヤ「俺みたいな事を言うな」

そんなに似ていただろうか?

トシヤ「でも、その案には賛成だ」

そう言い、トシヤに続き全員が武器を構えた。そして、ゴーレムに突っ込む。そして、全員で切り裂いたはずだが直ぐに再生してしまう。

ジュン「先に本体を倒した方がいいですね」

ギルマス「わかった。じゃあ、狙うぞ」

言葉を聞いてすぐに準備をするギルマス。

ギルマス「では、行くぞ。、、、発射‼」

放たれた矢をゴーレムが防ごうと腕でガードしてくるが貫通し、肩の上の人を貫く。その横でジュンが少し悲しそうな顔をする。

そして、ゴーレムは頭に穴が開き崩壊する。


すぐにゴーレムの残骸に近づき貫いた人を見つける、フードをめくると頭を貫かれた男が倒れていて、ジュンもわかりきったという顔をしていた。

アキラ「こいつがシバナイで間違いないんだな?」

ジュン「えぇ、そうです」

やはりそうだったようだ。

ジュン「すいません、一人にしてくれませんか?」

アキラ「わかった」

俺たちはジュンの願いをかなえるように俺たちは離れていった。

シオン「お父さん大丈夫かな?」

アキラ「大丈夫だ」

仕方ないだろう?友の二度目の別れになるのだから。

しかし、何故だろう何か引っかかる。

その勘が当たるように、すぐその後、グシャという音が聞こえる。

凄く嫌な予感がしてならない。俺たちはすぐにジュンのところに戻る。

リリ「シオン、見ちゃダメ」

そこには、シバナイによって胸を貫かれたジュンの姿があった。

ジュン「アキラ、、、さん。最後のおねが、、いです。シオンを、、、守ってく」

その言葉を最後にジュンは力尽きた。

アキラ「リリ、シオンを連れて見えないところに行ってくれ」

リリ「うん」

そして、リリはシオンの目を隠し離れていった。

アキラ「すまないな、シオン、ジュン」

俺はジュンとシバナイに火柱を発生させる。忘れていたこと、、、嫌、ジュンのためだと思ってしまったのが失敗だった。それは、死体は完全に消さなければならないという事、本当にすまないジュン。

???「あーぁ、壊しちゃった」

後ろから声が聞こえてきた。

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