第37話 絶望
ギルマス「あいつは死んだはずのシバナイ本人だ」
ジュン「なっ‼」
ギルマスの言葉にジュンは目を見開いた。
ジュン「そんなはずがないでしょう、あんな魔力の形がシバナイなわけがない」
ジュンの言う魔力の形とはあのゴーレムの肩に乗っている男にまとっているとげとげしいものだろう。
普通の人は薄かったり丸みをおびているものなんだが。
ギルマス「正直、俺も信じたくないがあれは絶対そうだ」
ギルマスは謎の確信を持って話している。
アキラ「なんでそんなに確信を持ってるんだ?」
ギルマス「それはな。おっと、、、」
のんびり会話をしているがゴーレムの方から火球が飛んできている。
ギルマス「今まで隠していたが、俺は相手の力量を見定めることができる。正確には名前や種族あとは力が数値として見えるんだ」
リリと同じスキル持ちなんだろう。
アキラ「それであれがシバナイだとわかるっていうのか」
ギルマス「あぁ」
会話の隣でジュンは1人絶望している
ジュン「そんな事ある訳、、、」
もうすっかり落ち込んでしまっている。そこに、
リリ「ジュンさんしっかりしてください」
リリはジュンの励ましの言葉をかけていた。
リリ「きっと、何かあるはずです。きっと、きっと」
リリは涙目で必死に考えている。こういう時、リリは人の気持ちを第一に考え人の悲しみを共有してくれる。人間そんな人が近くにいてくれるだけで少し楽になれる気がする。そしてリリの姿を見たジュンは落ち着きを取り戻してきた。
ジュン「そ、そうです、ね。確かにリリさんの言うようにまだ、可能性がある事を思い出しました」
落ち着きを取り戻したジュンから一つの考察が生まれた。それは
ジュン「何者かによって操られている。これに限ります」
確信を持った強い口調だ
リリ「アキラどういう事?」
アキラ「つまり、シバナイはもう死んでいる。だが、この世界には死人を操れる職業がある」
この世界で一番嫌われており適正が少ない職業とまでいわれている
アキラ「死霊術師という職業の事だろう?」
ジュン「えぇ、死霊術師ならギルマスが見てもシバナイだと認識できると思うんです」
俺らはギルマスの方を見た。
ギルマス「そうだな、確かに死霊ならどうなるかは分からない。しかも、俺は死霊術師でSランクになった男を1人だけ知っている」
リリ「死霊術師って弱いの?」
リリが小声で聞いてきた。
アキラ「本で読んだ限りは死体を操り、死体が持っている魔法および能力を使うことができる」
リリ「それって強くない?」
確かにここまで聞くと強いんだが
アキラ「その代わり、短命になったり身体能力が低くなったりすると言われてる」
リリ「それってどれくらい?」
アキラ「平均で30歳くらいと身体能力はおじいちゃんくらいだったはずだ」
まぁ、それでも欠点とは思えないがな。
ギルマス「また来たぞ」
また火球が飛んでくる。しかし、今回は数が多かったそれにより俺たちは分断されてしまった。
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