第36話 再び

間一髪でリリを防御魔法で防いだがギルマスまでは守れなかった。

アキラ「ギルマス大丈夫ですか?」

ギルマス「大丈夫だ」

そう言いながら血だらけで岩の下から出てきた。

リリ「大丈夫じゃないじゃないですか」

俺は急いでギルマスを回復させた。

ギルマス「ありがとう、君の魔法はすごいな」

感心したようにギルマスが頷いている。

アキラ「以前はどの様にして撃ち落としたのですか?」

正直答えが分かっているがとりあえず聞いておこう

ギルマス「弓を連射してたら落ちてきた」

やっぱり脳筋だった。

ギルマス「まぁ、いいではないか。とりあえず、戻ろうではないか」

ガハハッと笑いながらテクテクと歩いていく。

アキラ「はぁー」

今日何回目かわからない溜息が出る。Sランクに常識人が少ないのだろうか ?


トシヤ「お帰り、よくやったな」

敵を吹っ飛ばしながら俺らの方へ余裕そうに言葉を飛ばしてくる。

アキラ「戦況はどんな感じだ?」

トシヤ「全然減ってる様子がねえ、それどころか増えてるまである」

そして、

トシヤ「なんか嫌な予感がする」

言葉を足すように言ってきた。

トシヤの勘もあながち間違いではない。急なモンスターの大量発生、それにギルマスが言っていた不幸の象徴と言われるネクロ鉱石?の塊。

アキラ「ギルマス、不幸の象徴って言ってたがあれが現れた年何かあったのか?」

ギルマス「大災害と言われた地震、今まで環境豊かだった村が飢饉や病に侵された。何なら、時代をさかのぼるとあの黒い球体が現れた年は何かが起きている」

それは結構なことだな。何故か、頭にジュンが言っていた黒い騎士の事が頭を過る。

ジュン「ないですよ」

ジュンが俺の思考を読むように声をかけてくる

ジュン「あの黒い鎧は我が友人シバナイが命をかけて封印した。あれを解くことができる人間なんてあなたくらいですよ?」

アキラ「そうか」

自信満々にジュンは胸を張っている。その態度からジュンの友人への信頼をうかがえる。

でも、それならトシヤの言っている胸騒ぎとは何なんだろうか。

トシヤ「何か来たぞ」

その言葉の後に地面からゴーレムが出てきた。それにしても、、、

アキラ「デカすぎんだろ」

通常ゴーレムは3メートルぐらいなのだが、こいつは15メートルぐらいである。

トシヤ「行くぞ」

ジュン「ちょっと待ってください」

剣を構えたトシヤをジュンが止めた。

トシヤ「なんだ」

ジュン「あそこに人が乗っています」

ジュンが指をさしたゴーレムの肩の上に乗っている。一応人間の様だが魔力量がジュン並みになっている。

ギルマス「あいつSランク冒険者だな」

ギルマスが突然そんな事を言い出す

アキラ「わかるのか?」

ギルマス「私は全冒険者の特徴と魔力の流れを覚えている」

ギルマスは脳筋だと思ったが以外と知性的であった

ギルマス「だが、、、」

少し言葉が苦しそうだ。なんなんだろうか

すると、ゴーレムから結構大きめの火球、正確には乗っている男から火球が飛んできた。そして、冒険者を薙ぎ払っていった。

ギルマス「あいつは、、、」


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