第32話 厄災
ジュンは口を開いた
ジュン「あなたはその技術どうやって、手に入れました?」
アキラ「技術というのは魔法を作る事か?」
俺の疑問にジュンはうなずく
アキラ「俺は生まれつき魔法を作ることができたらしい」
ジュン「らしいですか、、、」
仕方がない
アキラ「俺も小さいころの記憶はない」
ジュン「じゃあ、質問を変えましょう。あなたは意識がなくなった時に回りに変化はありましたか?」
俺は少し考える
アキラ「一度だけある」
ゴブリンキングにやられた時、意識が切れ気が付いたら地面が削れていた
それを聞くとジュンは安心したように笑った。
ジュン「そうですか、あなたが彼の生まれ変わりやっぱり性格は変わらないものだ」
そういうと次は泣き出した。
しばらくして、ジュンは落ち着いた。
ジュン「すまない」
リリ「それより、アキラが生まれ変わりっていうのは?」
リリは質問した。
ジュン「そうだな、あれは、、、」
あれは私が20代の頃私にはシバナイという友人がいた。
魔法使い2人という普通では考えられないパーティーを組んでいたがそれでもSランクになれた。理由としては彼の使う消去の魔法だろう。そう、君がゴブリンキングと戦って意識を失っている間に使われたものだろう。
消去の魔法は魔力を大量に消費するが彼は普通に使っていたよ。
そして、消去の魔法はやはり彼が作ったオリジナルだ。
彼の魔力が尽きると私が交代して魔法を使っていた。
威力としては負けていたが魔力量は私の方が多かったからね。それで、両方が力を認め合い楽しい毎日だった。
そんな、ある日緊急クエストが起こり全冒険者が集められ半分が死んだ。
原因はよくわからない謎の黒い魔物にだった。いや、正確には黒い騎士とでもいうべきだろうか。私たちは善戦こそしたが、攻撃してもすぐに回復された。回復することに奴は強くなっていき最終手段に彼は自分の命と引き換えに黒い騎士を封印した。
リリ「消去魔法は効かなかったんですか?」
リリは一通り話終えたジュンに質問した。
ジュン「あぁ、あれは彼より弱い魔物にしか効かなかったからね」
そして、っと話を区切るように
ジュン「私は彼亡き跡世界に絶望した。なぜなら、誰も彼を感謝せず生き残った冒険者に功績が与えられた」
拳に力が入る
ジュン「そして、彼を皆はすぐに忘れていった。私は冒険者をやめた。なんでこんな奴らの為に戦わないといけないんだってなったからね」
ジュンはシオンに笑顔を向けた
ジュン「そして30代ぐらいの頃にさまよっている私と妻が出会った。妻は彼の事を何故か知っていてすぐに意気投合した」
顔を上げ
ジュン「そして、今に至るってわけさ」
一気に年代が飛んだ
ジュン「長話してしまってすまないね」
リリ「いえ、つらいのにありがとうございました」
リリは少し泣きかけになっている
アキラ「さっき、黒騎士は封印と言ったなそれが解けることはないのか?」
ジュン「あぁ、たまに見に行っているが動かないよ」
何故なら、彼が命を張ったからね。と言いそうな顔だ
ジュン「おっと。もうこんな時間だ。すっかり話し込んでしまった」
ジュンは23時を指す時計を見てハッとした
ジュン「今日は泊まっていくといい」
そういうと布団が用意された。
アキラ「いや、そんな、、、」
俺が断ろうとすると
シオン「お兄ちゃん駄目?」
眠たそうなシオンが抱き着いてくる。
リリ「今日は泊めてもらいましょ」
アキラ「そうだな」
俺はあきらめ泊まることにした。布団は何故か懐かしい感じがしてすぐに意識が落ちた。
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