第28話 討伐
サンダーバードの電気はすごいが防げないこともない防御魔法を何重にも重ね攻撃を防ぐ。1枚1枚割られる音がするが、それと同時にリリに力の魔法をかけた。あと、地面に杭をさした。
リリ「何それ?」
アキラ「地面に電気を受け流すもの」
つまり、避雷針である。避雷針はサンダーバードの攻撃を防ぐが流石に突進と体にまとった電気まではどうにもできない。どうしたものか、、、
リリ「ねぇ、アキラあの鳥さ。放電した後に電気まとってないよ?」
アキラ「えっ?」
確かに一瞬だけ電気をまとってない時があるが、、、
アキラ「あの一瞬でどうやってあいつに攻撃するんだ?」
リリ「何とかならない?」
あー、何も考えてないってことだな。じゃあ、仕方ない少し荒っぽくなるが、、、
アキラ「じゃあ。リリこれに乗れ」
俺は緑の球体を取り出した。
リリ「何これ?」
アキラ「いいから」
リリは疑問符を浮かべながら渋々乗った。すると、リリがサンダーバードの方へ吹っ飛んだ。
シオン「えっ?」
その隣にいたシオンが驚いているがリリはさっき話していたのに今は集中状態に入っている。
アキラ「よし、ジャストだ」
リリがサンダーバードの元に辿りついた時サンダーバードは放電し終えた後だった。
だから、リリの攻撃が届く。
そして、サンダーバードの首がはねられた。
リリ「ふー、疲れた」
アキラ「お疲れ」
リリは何事もなかったかのように戻ってきた。ただ、
シオン「大丈夫ですか?お姉ちゃん」
シオンだけがリリの心配をしていた。
リリ「うん、何ともないよ」
リリは笑ってシオンに答えた。
リリ「それより、アキラあの魔法何?」
俺に向きかえってリリが聞いてきた。
アキラ「あれはな風魔法を圧縮して、狙った方向に飛ばすものだ」
リリ「そんな魔法あったんだ」
リリは奥深いと理解したような目でいるが。
アキラ「そんな魔法ある訳ないだろ?今、即席作ったんだよ」
すると、リリは驚いた。
リリ「試したこともない魔法を私に使ったの!?」
アキラ「リリが考えてって言ったんだろ?」
リリ「そうだけど、、、」
俺も正直嫌だったが仕方がないと心の中で抑え込んだ。
シオン「魔法ってどんな感じで作ってるんですか?」
アキラ「想像力だよ」
こんな風に魔法を使いたい、こんな魔法あったらば便利じゃね?って考えたものが俺の魔法になっている。だから、魔法作成において失敗したことがない。
リリ「駄目だよ、シオン。これは、アキラにしかできないからね?」
シオン「そうなんですか?」
そうなの?っとシオンと一緒にくびを傾げた。
アキラ「そういえば、リリを吹っ飛ばした先にちゃんと風のクッションあったか?」
俺はそんな事を思い出した。クッションがなければ戻って動作確認をするためである。
リリ「うん、あったよ。とってもやわらかいやつ」
それは良かった。
アキラ「そうか。じゃあ、戻るぞ」
俺は風のクッションを何かの応用として使えないか、考えつつ。サンダーバードを収納魔法にしまった。すると、
シオン「お父さんもその魔法を使ってました」
アキラ「えっ?」
俺の収納魔法を見たシオンがそう言いだした。
シオン「お父さんはいっつも魚とかをその魔法で取り出していました」
アキラ「シオンもいつか使えるようになるさ」
シオンにとって覚えのある魔法はいつかシオンに使えるようにしてあげたいものである。しかし、不思議なものだ。この魔法は俺が作った魔法で尚且つ実現不可能とまで言われたものなのに。
そんな疑問を抱えながら俺たちは馬車に乗り込んだ。これなら、昼までには帰れそうだと、思いながら。
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