第22話 夜

宿に帰りリリはすぐに寝た。あれだけの戦闘をしたんだから当然だろう

俺とシオンは盗賊団のリーダーを引き渡し、王様に報告した。褒美は何が欲しいか聞かれたので帰る日にまた来るとだけ答えた。だって、リリがやったわけだしな。

そして、俺たちは外に出た。

アキラ「シオン、今日何か食べたいものはあるか?」

最近ずっとホテルのご飯ばっかだからたまには作りたくなるのである

シオン「お兄ちゃんは料理ができるのですかっ?」

そういえば、シオンには俺が料理できる事を言ってなかったな。

アキラ「あぁ、一応でえきるぞ」

シオン「すごいです、またいつか料理教えてくださいっ」

シオンは手を前でぐっと構えた

アキラ「俺だけじゃなくて、リリからも教わるといいぞ」

シオン「はいっ」

そんな会話をしていると、肉屋の横を通った。

アキラ「ハンバーグとかどうだ?」

子供人気が高いと俺が思っているハンバーグどうだ ?

シオン「ハンバーグってなんですか?」

まじか。まぁ、でも仕方ないかもしれない。ずっと、旅をしていたから食べたことあっても料理名が分からないんだろう

アキラ「ハンバーグってのはな、肉をこねて焼いたものだ」

少し雑な説明だが、大体はあっているはず。問題はこの説明で伝わるかどうかだから

そして、少し考えてから

シオン「食べたいですっ」

アキラ「そうか」

上手く伝わってはないだろうか大丈夫だろう。

俺は肉屋で豚のミンチとコロッケを買いシオンの元に戻った。

シオン「クロケットですか」

シオンは少し目を輝かせている

アキラ「クロケット?」

どこかで聞いたことがあるが思い出せない

アキラ「ここではこれはコロッケって言うんだぞ」

シオン「そうなんですか、勉強になります」

多分どこか別の国の言葉だったはず

アキラ「まぁ、とりあえず帰ろう」

シオン「はいっ」

シオンの手を取り迷子にならないように宿に帰った。


宿に帰るとリリは起きていた。

リリ「お帰り」

アキラ「ただいま」

シオン「ただいまです」

寝た時間は3時間くらいだろう

アキラ「リリ、まだ寝てても大丈夫だぞ」

リリ「ううん、もう大丈夫」

そうか、ならいいんだが。

リリ「それより、今日ご飯作るの?」

俺の荷物を見ながら聞いてきた

アキラ「あぁ、今日はハンバーグを作ろうと思ってな」

俺が言うとリリは子供の様に喜んだ。

アキラ「すぐに作るからちょっと待ってな」

リリ「うん」

ハンバーグに何をかけようか悩む。

そうだ、チーズが収納魔法の中に入っている、それをかけるとしよう。

デミグラスソースをかけてもいいがここは少し特別感をだしたい


40分くらいで出来た

シオン「ハンバーグってソーズベリステークの事だったんですね」

リリ「ソーズ、、、?アキラわかる」

俺は首を横に振る事しか出来ない。どこで聞いた言葉だったけなー。

アキラ「まぁ、とりあえず食べてくれ」

さて、俺も食べるか、ハンバーグにナイフを通すと肉汁が溢れる。口に入れるとチーズのうまみと肉本来の味がマッチしている。

リリ「おいしいー」

シオン「そうですね」

女性陣はニコニコと顔を合わせながら食べていた。かわいらしいな。

すぐに食べ終わり。風呂に入ることにした。


風呂から出ると、シオンも眠たげだ。仕方ないので俺たちも寝る事にする。

リリ「アキラ明日稽古お願いね」

アキラ「別にいいが、本当にいいのか?」

正直リリの相手になるとは思えない

リリ「私がいいって言ってるんだからいいの」

アキラ「そうか、じゃあ今日はもう寝よう」

リリの体調面も心配だし

リリ「そうね」

布団に入り正直疲れてたのかすぐに眠ることができた。意識が落ちかけた時布団が動いたが気にするほどでもないだろう

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