第21話 戦闘

私はあの獣人族の人と向き合った。相手との距離は10メートルくらいだろう。

アキラとの戦闘を見ていると身体能力確かに高いが本当の獣人には劣っている。何なら、トシヤさんの方が早いまである。

???「ボーっとしてるようなら、私から行くよ‼」

解析をしていると相手が突っ込んできた。

突っ込んできた相手の剣を弾く。アキラが防御魔法を張ってくれているがこればかりは反射的に反応してしまう。剣を流した後、相手を無力化しようとするが相手に避けられてしまう。さっきのは相手にも見えてないと思うんだけど、これが第6感だろうか?何回も切りかかったが紙一重のところで避けられてしまう。

リリ「ふふっ」

笑いがこぼれた。正直、対人戦はトシヤさんとの稽古以来だが以外と動けるもんだ。だけど、1つ悔しいことは、アキラに筋肉強化を貰っていることだ。確かに、相手のスピードについていけるのは筋肉強化のおかげだ。これはまだ、修業が足りない。

???「お前、確かにすごいが。私には及ばないな」

その言葉と同時に相手のスピードが上がった。確かに早いけど、

???「何っ‼」

私もそのスピードにはまだついていける。戦いはこれからだ。


リリの戦いを見ているとリリのスピードが上がった。

シオン「お兄ちゃん、お姉ちゃん大丈夫なの?」

シオンが心配そうな顔でこっちを見てきている。

アキラ「どういうことだ?」

何が心配なのか

シオン「お姉ちゃん、筋肉に限界を感じたりしないの?」

ふむ、難しい事を考える。そんな、シオンの頭を撫でながら

アキラ「リリは能力の存在に気づいてない」

シオン「えっ?」

シオンは意味が分からないとでも言いたげな顔になった。

アキラ「リリは能力があるが。リリ本人が知らないから自動的にリミッターが掛かってる。だから、戦闘が終わった後でも筋肉痛になる程度だと思う」

シオン「でも、なんでお姉ちゃんは能力が知らないの?」

知りたがりな子だな。まぁ、いい。

アキラ「俺も最近リリの師匠に当たる人に聞いたからな」

トシヤには毎回驚かされる。

アキラ「そろそろ、終わるぞ?」

シオンもリリの方に目を向けた。


あれから、しばらく戦った

???「お前、、本当に、、、何者?」

相手は息切れをしているようだ。けど、私もそろそろ限界だ。

リリ「これで、終わらせる」

私は、足に力を込めた。

私は相手の方へ走り剣で切りつける。

リリ「安心して峰内よ、って聞いてないか」

相手は倒れた、意外とあっけなかったかもしれない。そんな事を考えているとアキラ達がこっちに走ってきた。


リリの方に向かうと無傷ではあるものの疲労はすごい事だけわかる。足も少し震えている。

シオン「お姉ちゃん大丈夫?」

シオンがテクテクと近づくと

リリ「ありがと、シオン」

リリもシオンの頭を撫でた。そして、その後に

リリ「アキラ、1つお願いしてもいい?」

なんだこの死ぬ前の一言見たいな雰囲気は。

アキラ「あ、ああ」

リリ「帰ったら稽古つけて」

アキラ「は?」

何言ってんだこんな時に

アキラ「何言ってんだ、お前」

リリ「だから、稽古」

それはわかっている。稽古だと?

アキラ「今の体で出来るとでも?」

シオン「無理は駄目ですっ」

リリ「うーん、シオンに言われるとなー弱いなー」

リリってこんなキャラだったか?

アキラ「稽古をつけるのはいいがその体が休まってからな」

リリ「はーい」

さて、

アキラ「というか、リリ動けるのか?」

リリ「無理かも」

だろうな。だがどうしたものか、、、そうだ

アキラ「ほら」

俺はリリに背中を向けしゃがんだ。おんぶである

リリ「いいの?」

アキラ「ああ」

だって、あれをやってくれたのはリリだし

リリは少し恥ずかしそうに俺の背中に乗った。かわいいな、本当に

リリ「重くない?」

確かに、幼いころに比べれば重くなっているが、俺も鍛えているしな

アキラ「大丈夫だ」

リリ「そっか」

顔を俺の肩にうずめてくる

シオン「シオンもー」

シオンも何故かお願いしてくる。仕方ない

アキラ「ほら」

シオン「やったー」

さて、帰るかな。

しかし、今考えても不思議なものだ。シオンがついこの間まで敵対していたというのもそうだし、謎の女のレアな血縁。あとは俺の魔法を無効化した水晶(もう砕けているが)。まぁ、いいや。今はこの家族のような空気を楽しむ事にしよう。

そして、俺たちは宿に戻った。 おっと、リリが倒した女も運ばねば

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