第17話 奴隷

アキラ「魔族かな?」

見た目は子供だが特殊な魔力を帯びている。

リリ「かわいい、、、」

リリは目を輝かせてみていた。しかし、この子もしや

アキラ「奴隷紋がない?」

魔法に耐性があるのか?とても不思議である。しばらくして、

???「ん、んー」

少女が目を覚ました。こいつ、寝てたんではなかろうか?

???「はっ!!」

少女は跳ね起き俺らから距離を取った。そして、俺たちを睨みながら

???「あなたたち私に何をするつもりですかっ」

おっと、明らかに敵対してんな。まぁ、そりゃあそうか。こいつから見たら俺たちはこいつを誘拐した犯人の仲間だもんな。

リリ「落ち着いて、私たちは、、、」

リリの言葉を聞かず突っ込んできたが、すぐに倒れた。何があった?

???「お腹すいた、、、」

アキラ「はぁー」

なんだこいつ。まぁ、とりあえずぐったりしているこいつを外に運んで

アキラ「ほら」

俺は収納魔法から焼きそばを取り出した。まだ少し温かい

???「くれるのか?」

それ以外に何があるんだろうか?俺が頷くと少女は少し怪しみながら焼きそばを食べた。

ソースのいい匂いがする焼きそばは食欲をそそる。

???「おいしい」

少女は相当お腹がすいているのかバクバク食べている。

一通り食べ終えてから、とりあえず質問してみた。

アキラ「お前、名前は?」

シオン「私はシオンといいます」

少女は少し落ち着いたのか、俺の質問に答えてくれた。

アキラ「シオンはなんであんな所にいたんだ?」

続けて質問した。

シオン「私は親と一緒に森を歩いていたら盗賊が現れて、、、」

なるほど、親は殺され、シオンは連れ去られたのか。

アキラ「でも、お前は何ともなってないよな?」

そう、シオンはテントから出てきたのに服以外無傷なのである。

シオン「だって、私は吸血鬼だから」

、、、えっ?

アキラ「吸血鬼って絶滅したんじゃなかったっけ?」

歴史上滅びた種族は結構いるがその内の一つが吸血鬼一族である。

シオン「そうだけど、私は違うよっ。私はね人間と吸血鬼のあいだに生まれてるんだよっ」

なるほど、だから特殊なのか

アキラ「シオンは吸血鬼の能力を持った人間って訳か」

シオン「うんっ」

吸血鬼の能力は再生か?あれでもそれって、

アキラ「お前の親は生きているのか?」

シオン「当たり前じゃないですかっ」

うん、やっぱりそうだよな。親も吸血鬼ってことはたいていの事では死なないよな。

シオン「もう、質問はいいですかっ?」

アキラ「大丈夫だ」

リリ「アキラこの子どうするの?」

そこなんだよなー。連れていくべきなのか、ギルドにあけ渡すべきか

リリ「シオンちゃんはどうしたい?」

リリの判断は正しい俺たちが決めるよりもシオンに任せる方がいい。

シオン「私は、、、また一人になるはいや」

シオンは表情を暗くした。暗い空気とはどうも苦手だ。

アキラ「でもなー、さっきまで殺意むき出しだったもんなー」

からかうことにした。

シオン「んな!たたた、確かにそうですけど、、、」

シオンは慌てふためき目を丸くしている。

リリ「アキラ、からかうのはそれくらいにしときなよ」

やはり、リリにはばれたか

アキラ「ごめんごめん」

おっと、シオンは涙目になっているではないか。

アキラ「シオン、安心しろ俺たちが面倒見てやる」

俺はシオンの頭に手を置きながら笑顔で言った。

すると、パァーと笑顔になった。

シオン「ありがとうございますっ」

俺たちはさっき敵だったシオンを仲間として引き入れた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る