第15話 祭り

翌日、俺たちは宿で朝食を食べ、宿を出た。今日は王様が言ってた祭りの日だ。そういえば、あの王様名前なんて言うんだろう?また今度聞いてみよ。

俺たちは中央道路に出てみた

リリ「うわー、すごーい」

リリが目を輝かせながら屋台を見ている。おいおい、さっき朝食食べたばかりだろ?まぁ、今日ぐらいはいいだろう。王様から無料券も貰っているし。

アキラ「何から食べるんだ?」

リリ「アキラ何言ってんのさっき朝食、食べたばっかりでしょ」

俺の問いに普通に返してきてるが、リリはあそこにあるイカ焼きの屋台を見てたんじゃないのか?

リリ「食べ物の屋台もいいけど、私あれやってみたい」

リリが指を指した先にあるのはイカ焼きの隣にあった射的だった。

アキラ「わかった、行くか」

そう言い俺たちは射的をすることにした。

射的屋のおやじに無料券を見せつつ、リリは弓をかまえた。

射的は弓をかまえて当てて落とした商品をゲットできるものなんだが、、、

リリの構え方を見るに明らかに素人である。というか、なんだあのひき方、周りの人の方がきれいな構え方してるぞ。あー、外した。まぁ、そうなるよね。

その後、全弾外したリリが戻ってきた。

リリ「全然当たらなかったよー」

アキラ「弓使った事なかったっけ?」

まぁ、使った事なくてもあんな構えにならないがな。

リリ「ない」

あー、そうかい。

アキラ「何を取ろうとしてたんだ?」

リリ「取ってくれるの?」

リリがキラキラした目でこちらを見てくる。そんな目をされると

アキラ「取ってやるよ」

そう答えるしかないだろう?

リリ「ありがとう、あのね。あの、ウサギのぬいぐるみが欲しい」

ほう、ウサギのぬいぐるみとな?リリが集めているようには思えないが、、、。

まぁ、リリも女性だし、仕方ない。俺は射的屋に向かいゲームを始めた。


さて、どうしたものか魔法を使ってもいいが、少し大人気ない気がする。

仕方ない、ふつうにやるか。しかし、この弓、弦が緩すぎないか?こんなのまともに飛ぶ訳ないだろ?でも、それが商売というものか。じゃあ、こちらはリリの為に全力を尽くそう。矢の空気抵抗を減らし真っすぐ飛ぶようにした。これならいけるな。

俺が放った矢は真っすぐウサギのぬいぐるみに当たりウサギは落ちた。

店主「はい、これ景品」

アキラ「ありがとうございます」

男がウサギのぬいぐるみを貰うのってどうなんだろう?そして、リリの元に帰った。

リリ「ありがとう」

リリにウサギを渡すと抱きしめた。変わりたい。

リリ「でもアキラ、ズルは駄目だよ」

アキラ「ばれてたか」

リリには何をしても気づかれそうだ。

リリ「でも、ありがと」

リリはウサギの頭の上から顔を出し、笑ってくれた。やばい、死にそう。

というか、ウサギでかくないか?取った後にいうのもなんだが。体の半分くらいあるぞ。

アキラ「次何をする?」

俺は次に進む事にした。

その後、輪投げとかをやったんだが1つも取れる事はなかった。


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