第6話 戦闘
俺は、何かを感じ咄嗟に防御魔法を展開したが、遅く吹っ飛ばされ壁にぶつかった。
油断して、探知魔法と防御魔法を解いたのが間違いだった。これからは常に張っておくべきだな。
リリ「アキラ、大丈夫?」
リリがすぐに駆けつけてきた、俺の方に突っ込んできた奴は俺が張っている防御魔法に気が付いて近づいてこない、相当知恵がまわるようだ。
アキラ「大丈夫、右腕が折れただけだから」
俺は心配してくれているリリに自分の状況を伝えた。
リリ「そっかなら、、、って、それ全然大丈夫じゃない‼」
リリはそんな俺に対し怒った。骨折って軽傷じゃないのか、、、。骨折を回復魔法で治した。
アキラ「リリ、骨折はもう治したからだいじょうぶだよ?」
リリ「回復魔法?」
怒っているような泣いているような複雑な表情だ。
アキラ「そうだよ」
そんなリリに笑顔で返すと、
リリ「動ける?」
手を差し伸べてきた。こんな俺の事を心配してくれるのはリリぐらいだろう。そして、俺はリリの手を取り立ち上がった。剣を持っているとは思えないやわらかく温かい手だ。
さて、
アキラ「リリ、奴の姿は見えた?」
俺は奴の姿が見えなかった。
リリ「見えたよ、あの魔物は、、、」
魔物を言いかけた時、パリーンという音と共に防御魔法が砕け散り魔物が姿を見せた。
その魔物は、さっきの倒した猪が小さく見えるほど大きい猪だった。
防御魔法が砕けるくらいの突進をしてきた、もしやこいつが大猪なのか?
俺たちは横によけ魔物が壁にぶつかり洞窟が揺れた、頭がいいと思ったが所詮、猪だったようだ。
猪が壁にぶつかり気絶しているところにリリが切りかかった。俺も、リリの剣に炎をまとわせた。
しかし、あまり効果がないようだ。少し毛が焼けたくらいだろうか?
リリ「こいつ固い!」
リリが口ではそういっているが、顔は少し楽しそうの見えた。
俺は少し考え、あれができるか悩んだ。そして、
アキラ「リリ、斧って使えるか?」
リリ「えっ?」
俺が考えたのは脳筋に斧で切ってやろう作戦である。これは、リリが使えるかで出来るか決まってくる。
リリ「一応」
よし、できるようだ。ならばと、道具屋で買った、鉄を出し斧を作った、アヤの剣と同じくらいの強度と軽さの簡単にできるものだ。
リリ「これ、すごいね」
俺が作った斧を見たリリは驚きの声を上げているがそんなにすごくない。それをリリに持たせリリに肉体強化をかけた。
リリ「すごい!軽い」
そう言いながら斧を片手で振り回した、やはりすごいな、リリが武器を使うと何もかもが芸術くらいにきれいな光景である。
そして、リリは斧を両手で持ち猪に突っ込んだ、それに合わせ斧に炎をまとわせた。
今度は弾かれることなく切り裂いた。プラスで洞窟の壁に斧が当たると壁に穴が開いた。すごい威力だ。さっきまで立っていた大猪が真っ二つだ。
その奥からリリが歩いてきた。すごくかっこいい。
リリ「ただいま、アキラ」
普通に帰ってきたリリに俺は、
アキラ「お帰り」
笑顔で返した。
俺は大猪とリリの斧を収納し帰る事にした。今度は油断しないように。
リリ「そういえば、なんで斧を作ってくれたの?」
リリは帰り際にそんな事を聞いてきたので俺は、
アキラ「斧の方が威力が高いからだよ。でも、普段は剣で大丈夫だよ。斧は威力が高すぎるからね」
俺はリリに嘘をついた。だって、初めての稼いだお金で買った剣でリリが大切にしているから、とか恥ずかしくて言えないじゃないか。
すると、リリは
リリ「ふーん」
リリは納得してくれた、ように感じたがすべてを見透かしているようにも見えた。
そんな事を感じながら気球で帰る事にした。
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