第26話 黒嵐の後
あれから湯水のように湧き出てくるゴキブリを相手取った。どうやら、死ぬ瞬間に卵を生み出して、どんどん増殖してるようだった。
どれだけ殺してもキリがないので最終的に闇で圧殺したのだが、視界が悪かったので前方の闇を全てを使い潰したので残りがまだいるかもしれない。まぁその後に襲ってくるゴキブリがいなかったので全滅させたのだろう。
ということで、一旦モンスターとの戦闘は落ち着いた。
「このダンジョンって昆虫系が多いですね、虫一色のダンジョンって初めてじゃないですか?」
「いや、東アジア地域ならポツポツと発見されてる、主に中国とか、モンゴルとか」
「僕はそこらへん探索したことないな」
「わたしはたんさくしたことあるな。むかでとかいた」
「うわ、それは気持ち悪いな」
ここにもムカデとか出てくるのかな。
「黒宮、一二三さんから。階段が現れたって」
「まじ!どこに出たって」
「今さっきの天井に穴が空いたところ」
「柱の近くか?」
「近くだって」
「了解、キララ進むぞ」
「はーい」
中央の柱へ向かって歩いていく。スマホのライトを存分に使い、階段を探す。
「みつかったよ〜」
中央の階段の周りを探し、やっと見つけた。螺旋状に上に伸びている。
「やっと見つけた」
「はやくいくぞ〜」
キララについていく。
今さっきの階段と同じぐらい登って、上の階層についた。周囲を見ても同じような景色が続いている。
「そろそろ休憩を挟むか?」
「そうだな、お願いする」
探索を始めてから2時間。休憩しながら、個々の情報をまとめる。後輩ちゃんがモンスターと、環境の情報をまとめてくれているのは助かる。
バックから、栄養食を取り出して食べる。
「一二三さん、ここの階層には階段ってあります?」
設計図を見るに5階構造。階段は各階にあるのだが、いまさっきの階層になかったこと、ここが変動型ダンジョンという点からあるのか怪しい。
『この階層にはあるわね。中央の柱についてるわ』
近くにあるのか。
「その階段は今さっきから動いてた?」
『いや、動いてはいないわね、峨々くん』
「この階層を探索してる間になくならないですかね?」
『さぁ、変動型ダンジョンのことなんてわからないわ』
「さきにのぼる〜?」
「う〜ん、この階層に生存者がいる可能性もあるからな」
「可能性は低いがな」
「助かる命があるかもしれないので、ここから探索しましょうよ」
「まぁそうだな、この階層から探索するか」
「分かった」
「わかりました!」
ゴミをカバンにしまう。
まだまだ元気なキララについてく。
階段がなくならなかったらいいが。
3階の探索が終わった。特にモンスターも出てくることもなく、終わった。2階層で襲ってきたゴキブリ達は天井の穴からやってきたのでおそらくこの階層のモンスターだったのだろうと、パーティ内で話がついた。
そして一つ発見があった。
中央の柱の近くで、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます