魔王に襲われ世界は破壊されました。18年前のミーロ星に転生すると魔法が使えるようになってました。滅死壊を倒すために、PSE能力者、剣士、勇者、魔術師、令嬢、師匠を仲間にし魔法でジュースにして飲みます。
37 舞台ホールで、拷問を受けるロール S級・ブラッドペンギンとA級・髑髏牛!
37 舞台ホールで、拷問を受けるロール S級・ブラッドペンギンとA級・髑髏牛!
「滅死壊の反応が、舞台ホールからするわ。」
リリは、走りながら言った。
「行こう。」
フェールさんは、返す。
ガチャ
アンティークで豪華な黒いお洒落な引き戸を開ける。
舞台ホールは、歌劇場の真ん中に、1~6階の吹き抜けになって建っている。
「入るぞ。」
フェールさんは、中に入った。
僕とリリも、後に続く。
「うっ、あんまりだ―。」
僕は、舞台ホールの、酷い状況に眩暈がした。
人々が、座席椅子に、縛り付けられていた。
息をしていないものもいる。
喰われてしまったものの残骸が床に散在している。
荘厳で、美しい、シャンデリアに照らされて、残骸が照らされている。
2000を超える折り畳みの座席椅子が、舞台を囲うように、1~6階に並び、異様な光景である。
舞台では、ロールが、メカクシをされて、椅子に縛られ、鞭打たれていた、片腕が床に落ちている。
ペチン!
「いい加減、諦めたらどうだ?死んじまうぞ。」
シュナウザーの顔に、人の身体の、滅死壊が、二ヤリと笑って、剣で切りつけた。
円筒形の青、赤、黒のビーズが段々に連ねられ、両端を大きな螺旋の紋章の刻まれたビーズで固定された襟飾りをしている。
上半身は裸で、痩せ型の筋肉質な姿で皮膚は薄い紫色だ。
下半身は、膝辺りまでの、白いリネンの布を巻いて、腰に黄色い帯を着けている。
腰帯から、正面に、黒と黄色のシマシマ模様の布が、垂れ下げられている。
シュパ。
斬られたロールの、身体から、血が噴き出す。
ロールは、冷たい瞳で、シュナウザーの滅死壊を、睨みつけた。
「コワいねえ。ぞくぞくしちゃうよ。」
シュナウザーの滅死壊は、ニチャニチャ笑って、興奮していた。
「シュナビスさまあ、オイラ、もう我慢できないでやんす。人間どもを食べたいでやんす。」
舞台の奥から、骨の牛に乗った赤いペンギンが、口に、血まみれの人の腕を咥えながら、話す。
「半殺しにして、痛めつけてから殺すのが、いいんじゃないか、死ぬ瞬間まで苦しむ顏がみたいだろ?、こいつ、みたいにな!」
シュナウザーの滅死壊は、ロールの顔を、右足で蹴った。
ビシッ!
ピロロロン
「シュナビス Sランク シュナウザーの顔に人の身体を持つ、残酷で半殺しにして、人の苦しむ姿をみるのが、趣味。」
ピロロロン
「髑髏牛 Aランク 骨の牛、巨大で、頑丈な骨を持つ。」
「ブラッドペンペン Aランク 血を好む残酷なペンギン、嘴で、血肉をつつき、狂人な牙で食らう。」
「いいですな。右腕もちょん切れて、身体中、切り傷だらけ、いつまで生きるのか、見物ですわい。ゲシシ。」
ブラッドペンギンは、シュナビスが、ロールの顔を蹴る様子をみて、興奮した。
「ヤバくないか、あれ。」
僕は、恐怖で身体を震わせた。
「酷いわね、みてられないわ―。」
リリは、口元を手で抑えた。
「助けに行くぞ。」
フェールさんは、言った。
バッ
「ちょっと、待って!!!。」
ミミコさんがいた。
両手を広げて、行く手を阻んでいる。
「ロールは、一般人を守るために、身を犠牲にしてるのよ。」
ミミコさんは、口を開いた。
「どういうことだ?」
フェールさんは、たずねた。
「ロールとあたしは、シュナビスと決闘したのだけれど、負けたのよ。」
ミミコさんは、話し始めた。
「シュナビスは、拷問に耐え抜いたら一般人には手は出さないって言ったのよ。嘘だとわかっていながら、ロールは、拷問を受ける事を受け入れたわ、縛られ、鞭打たれ、斬られ、蹴られ、殴られてる。」
ミミコさんは、泣き出しそうな声で、叫んだ。
「どうして、そんなことを?」
僕は、言った。
「一般人の被害が減るからよ。」
ミミコさんは、返した。
「あたしは、どうにか、神通力で姿を消して、逃げれたんだけれど―。」
ミミコさんは、得意げな様子で、言った。
ロールさん、どれだけ、お人好しなんだ。
「どうして、助けを呼ばなかったんだ?」
フェールさんは、きいた。
「シュナビスの結界か何かで、歌劇場から、出られないし、連絡も取れなかったのよ。」
ミミコさんは、答えた。
「はやく、ロールを助けないと―。」
リリは、言った。
「待って!」
ミミコさんは、止めた。
「どうして?」
リリは、首を傾げた。
「まだ、一般人を避難させられてないからよ。」
ミミコさんは答えた。
「どうすればいいんだ。」
僕は、頭を悩ませた。
「歌劇場から転送する結界は張り終えたのだけれど、発動すれば、シュナビスたちに気づかれるわ。戦う準備はできてる?」
ミミコさんは、言った。
流石、ミミコさんだ。
「できてるよ。」
フェールさんは、答えた。
「僕も、覚悟は決めてきた。」
僕は、言った。
「やる気満々よ。」
リリは、拳を握った。
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