魔王に襲われ世界は破壊されました。18年前のミーロ星に転生すると魔法が使えるようになってました。滅死壊を倒すために、PSE能力者、剣士、勇者、魔術師、令嬢、師匠を仲間にし魔法でジュースにして飲みます。
23 メトリシパピルスに血を流し込みランクを測ると、Eランクだった。
23 メトリシパピルスに血を流し込みランクを測ると、Eランクだった。
「相変わらず、人使いが荒いなあ、僕は考え事で、忙しんだ。」
男は、頭を掻きながら、歩いてきた。
高身長、180cmほどだ。
丈の長い、オレンジ色の生地に、青色の立体感のある襟のシャツを着て、青いデニムのカーゴパンツを履いている。
卵顔で、大きな二重の丸目をしている、鼻筋がよく通ったギリシャ鼻で、四字型の厚い唇をしている。
どこか、物憂げな雰囲気を出している。
「おー来た来た。さっそく、新入りくんの、ランクを測ってあげてよ。」
アルトは、男の背中を叩いた。
「新入りくんねえ。」
男は、僕の方を向いた。
「どうも、ロネです。」
僕は軽く会釈した。
「ああ、どうも、メトルだよ。」
メトルさんは、返した。
「じゃ、やるか。この紙に、君の血を流してくれ。」
メトルさんは、ポケットから、A6サイズほどの小さな薄茶色の紙を取り出した。
「はい。」
僕は、紙を受け取った。
ポタ。
血を紙に流し込む。
やがて血が、形を変えていった。
Eと血で、描かれる。
「Eランクだね。ま、最初だから、当然か。」
メトルさんは、言った。
「メトリシパピルスという紙だよ。こいつで、ランクを測る事が出来るんだ。ランクが上がれば、かってに、紙に書かれた文字も変わる。」
メトルさんは、続けた。
「へえ。」
僕は、Eと赤い血で書かれた薄茶色の紙を眺めた。
「メトリシパピルスの後ろに、君の身長と体重、性別、誕生日、遺伝子情報が載っているよ。」
メトルさんは、言った。
名前 ハート・A・ロネ
身長 121.01cm
体重 23.02kg
性別 男
遺伝情報 ;l」・、:;、「@;「;、「428704,;、504,@@3;l…
遺伝情報は暗号になっていて、よくわからなかった。
「最後に、ミーロ星に現れた滅死壊の位置と、滅死壊の情報を教えてくれる、アプリの入ったスマホと、腕章をプレゼントするよ。Eランクは緑色だ。」
シルクは、演台の上に置いてあるスーツケースを開けた。
シルクは、スーツケースから、スマホと、エイレーネ団という文字が黒色で入った、緑色の腕章を、取り出した。
「はい。」
シルクは、僕に手渡した。
「ありがとう。」
僕は、スマホと、腕章を受け取った。
「腕章の色は、E級が緑、D級がオレンジ、C級が黄色、B級が青、A級が赤、S級が紺、SS級がピンク、5傑は紫よ。」
アルトさんは、言った。
「はい。わかりました。」
僕は、返した。
「じゃ、もう帰ってよいぞ。今日は疲れただろう、ゆっくり休むことじゃ。」
シルクさんは、言った。
集会場を出た。
白い空間を歩く。
「改めて、入団おめでとうロネ。」
リリは、僕を祝った。
「どうも。ははは。」
僕は、苦笑した。
「ふふ。エイレーネ団は、つらい時もあるけれど、やりがいのある団だよ。それに、団に所属している方が、安全な事も多いよ。」
リリは、言った。
「だろうね。一般人でも、多くの死者が出ているわけだし―。」
僕は、返した。
「と、いうより、どこから、外に出られるんだ?」
僕は、きいた。
「こっちよ。ちゃんと出口があるの。」
リリは、歩く足を速めた。
「ここよ。」
リリは立ち止まった。
赤いアンティ―クな扉があった。
「こんな、扉、あったっけな?」
僕は言った。
「来た時は、ないわよ。帰りは、この扉から帰るの。」
リリは、答えた。
「へえ。」
僕は、頷いた。
ガチャ。
扉を開けて、中に入る。
ああああああああああああああ。
グニャリ。
周りの空間がグニャリと崩れた。
来た時と同じ奇妙な感覚に襲われる。
「あれ?ここって―。」
愕然とした。
来た時と同じ場所にいた。
ガーレリア・ロンド街の、少し暗いオレンジ色の壁の、三階建てで、5000平米程度の、四角いモダン建築の、建物の中であろう。
ボブ茶髪で、白黒ボーダーのオフィスベストを着た受付嬢が、いた。
「お疲れ様でしたあ。」
ボブ茶髪の女は、頭を下げた。
それにつられて、僕も頭を下げる。
「誰なんだ、彼女は?」
僕はリリの耳元で、小声できいた。
「ああ、ルリさんよ。エイレーネ団の一員よ、確かAランクで、白い空間との行き来する為の、道を管理している人に一人よ。」
リリは、返した。
「へへへ。どうも、ルリです。」
ルリさんは、柔らかい表情で、笑った。
「ああ、どうもロネです。」
僕は、返した。
「あ、ところでどうして、ガーレリア・ロンド社から、白い空間に繋がる道があるんだ?」
僕はリリの方をみて、きいた。
「ああ、ガーレリア・ロンド社は、120年ほど前、エイレーネ団が、はじめた会社なのよ。歴代の団長が、取締役をするようになっているらしいわ。」
リリは、答えた。
「ふうん。そうだったんだあ。」
僕は返した。
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