4. 責める気はないし、攻める気もない。

 珍しくタケが眠れないと通話しているのだが。反応がない…。

「タケ?」

『………』

「寝落ち、かな…」

 そして、終話した。

 着信音が鳴る。

 タケだ。

 寝てないのかよ。

「はい…」

『ごめん…ちょっと着替えてて…』

「ん?」

『今から行っていい…?』

「ダメ」

『添い寝はしなくていいから』

「襲おうとした前科があるのによく言えるね」

『じゃあ、レイが襲ってよ』

「はあぁ?!」

 どうしてそういう発想になるかな…。

『女装したら、いけるでしょ…』

「その自信はどこから…?」

『ほら、俺。元がいいから』

「そう、だね…」

 正論過ぎて、否定出来ないわ。

「じゃあ、おいで?」

『うん。今から行くね』

 終話してから、タケが来る事実に覚悟を決めた。

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