11. 曖昧な核心
暇つぶしに召喚するのは構いませんが、
「
何故、悪魔を召喚するのか。
近くに、目の前に悪魔いるんですけど。
「ゆきの、俺は好きでココにいるワケじゃない」
わかりやすい態度を取ると、そうストレートに言葉を発する悪魔に、
「わかってますよ…」
「アツに聞きたいことがある」
「何…?」
嫌なことを聞かされるのかアツの眉間のシワが半端ない。
「俺の記憶、
志井さん、まさか…。
「ないのは、わかる…」
嘘…。
でも、その顔とココロは核心に触れていて。
「俺、何かしたのか…?」
「さぁ…?」
悪魔はそう言うとニヤリと笑う。
「陽之が何かしたというよりも、ゆきのが何かしたんじゃない…?」
ボクの顔を見ながら、
「ねぇ…?」
ボク、何もしてない。
「してない…」
首を横に振って、
「何もしてない…」
志井さんを真っ直ぐ見つめる。
「須貝…?」
ただ、志井さんが好きで。
大好きなだけ。
そう言えない言葉を噛み殺して、舌打ちをする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます