第7話 家庭教師がつきます!?
数日後......
「カイル、お前に紹介したい人がいるから、一緒に来てくれ」
「わかったー」
なんだろう。ここ数日は本を読んでいただけだったんだけどな。あと、なんかわかんないけど、父上と母上がラブラブになった。
「カイル、この人がカイルの家庭教師となってくれるメリルだ」
「こんにちは。あなたがカイル様ね。これからあなたの家庭教師を担当するメリルです!よろしくお願いね」
「よろしくおねがいします! カイルです!
メリルせんせい、ぼくのことはカイルってよんでくれていいよ」
「そう、じゃあよろしくね。カイル君」
「じゃあ、これからカイルの教育を頼むな! メリル」
「はい! 精一杯やらせていただきます! アレスさん、
いや、子爵家当主アレス様」
「メリル、今まで通りアレスさんでいいぞ。むずがゆい!」
そう言って、メリル先生と父上はニコニコしながら話してる。
メリル先生は、黒髪で眼鏡をかけていて、身長は150㎝ぐらいかな? どこかあどけなさが残っていてめちゃくちゃ可愛い! 年が離れてなかったら。お嫁さんにしたいぐらいだ。前世だったら、メリル先生めちゃくちゃモテてるだろうなぁ。
まさか、僕に家庭教師がつくなんて......考えてなかったや。でも、本だけ読んでてもつまらなかったから人から教われるのはうれしい!!
「じゃあ俺は執務に戻るぞ。メリル、よろしく頼むな。」
「はい、任せてください! アレスさん」
そう言って、父上は出ていった。
「じゃあ、カイル君。早速だけど授業始めちゃおっか、では問題です! この国はなんていう国でしょうか?」
「わからないです......」
「じゃあ、まずは、この国とか周辺のことについて教えていくね」
「お願いします! メリル先生!!」
「はい、よろしい!(まじで天使っっっっ!)」
読んでた本は、魔法とか武術の本ばっかだったからなあ。結局大して分からなかったけど。
この後、この国周辺のことなどを教えてもらって初回の授業は終わった。ちょっと復習しとこう。
この国はエデルバルク王国というそうで、父上は、子爵として王国に仕えているんだ。
エルドルドという名前は、王様からもらったんだって。
貴族階級は、上から
王様、公爵、侯爵、辺境伯、伯爵、子爵、男爵、騎士爵(=準男爵)、そして平民、奴隷となっているらしい。
子爵は微妙な地位にあるみたいだ。でも、平民よりは全然良い暮らしをしてるのは確かだけどね。
そして、やはりこの世界には奴隷がいる。日本人の記憶がある僕としては少し忌避感もあるけど、日本みたいな国はこの世界ではほぼ有り得ないだろうし、仕方がないと割り切らないといけない部分なのだろう。
基本的に認められた奴隷商人じゃないと売買や契約はできないようになってて、借金奴隷と犯罪奴隷の2つがあるみたい。これ以上の深い話はまた別の時にすることになった。僕自身もあまり聞いてて気分の良いものじゃなかったしね。
父上や母上についての話も聞いた。
父上と母上は、冒険者として活躍していたらしく、タッグを組んで色々と依頼をこなしているうちに恋仲になったみたいだ。僕が生まれる前に、アーリア帝国っていう大国と戦争をしていたらしく、その時に一番の戦果をあげたのが、父上と母上らしい。それで、王様から子爵位を与えられたんだって! 平民からは大出世だ!
でも、平民出身だから、一部の貴族からは良く思われてないらしい。学園とかで会うときは気をつけないとね。
周辺地理についても、教わった。
◆
エデルバルク王国
メニアル王国 アルツハイト将国
アーリア帝国
◆
同盟国
・エデルバルク王国
僕のいる国。軍事も農業も商業も富んでいる。教育に力を入れており、学園が存在する。
・メニアル王国
同盟国。商業で栄えている国で同盟国内の導線となっている。
・アルツハイト将国
同盟国。将軍たちによって治められている国であり、それぞれの将軍が領地を治めている。
敵国
・アーリア帝国
敵国。大陸一と言われる戦力を保持している。世襲制の貴族社会。強国であるが、平民からの不満も大きい。
アーリア帝国がめちゃくちゃ領土が大きい。僕たち三ヵ国同盟の面積の2倍もあるんだよ!! 強いから、三ヵ国同盟を組んで対抗していたらしい。
父上たちの頑張りもあって、今は停戦状態になっているんだって。
父上の領地、エルドルド領はエデルバルク王国の南西でメニアル王国とアーリア帝国に面している危険地域だ。
将来は、僕も戦場に立たないといけない可能性が高い。できるだけ多くの仲間を見つけないといけないね。
まずは、学園に入らないとね。
メリル先生も学園を卒業しているみたいだし、しっかりと教えてもらおう。
明日からは気合を入れて頑張ろう!!
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