第6話 両親の悩みの種

「はああああぁ。つかれたぁ」


 あの後、イリアが戻ってきたけど、ずっと視線を向けられてたから、つかれた。僕なんか悪いことしたかな?


まあ、いっか。寝よう......



カイルが寝た後.......


「クラリス、入るぞ」


「いいわよ」


ガチャ


「カイルのことで話があるって言ってたけど、なにかしら?」


「実はな...カイルはもう字が読めるようになったらしい......」


「ーーほんと!? 私は読み聞かせしかしていなかったはずなのだけれど......」


クラリスは驚いたような、嬉しいような表情をして、立ち上がった。


「ああ、本当だ。イリアが報告してきた。それで、専属教師を雇い入れてはどうかとも提案されたぞ」


「イリアが言うなら本当みたいね。でも、専属教師ねぇ...... 早すぎる気もするけどね」


「そうだよな。でも、カイルにとっても、俺たちにとっても、悪い話じゃないと思う

カイルにはできるだけ多くのことを学んでほしいし、賢くなってもらいたいと思うんだ」


「それは私も同じだけど......」


「初めの方は様子見でいいから雇ってみないか?

メリルなら承諾してくれるんじゃないか?確かクラリスのこと慕ってたよな?」


「そうね。あの子は確か元貴族だったし、適任かもしれないわね。久しぶりに会いたいし」


「じゃあ、一度メリルに聞いてみるか」


「そうしましょう。カイルがそんなに賢かったなんてね...... 私たちの誇りね」


「そうだな。カイルはもう安心かもしれないな」


「そろそろもう2人目も考えたいな...なんてね」


「ーーそうか。じゃあ、久しぶりに一緒に寝るか?」


そういって二人は、幾度も肌を重ねあったのだった。

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