8. 現地作業

「目的地、到着…」

 やはり、正統派の術士がいると的確に場所を射抜けるので、ラク。

 でも、的確過ぎるのは玲音れいんの計算だろうか。だろうな…。

「い、痛い…」

「ゴメン。座標そのままだった…」

 大いに今、三堂さんどうくんの上に乗っかっているのだが。

 俺を小脇に抱えている分も含めるので、重いだろうな。

 玲音は立ち上がり三堂くんから退き、俺を地上にゆっくり置く。

 三堂くんは、不貞腐れて寝転んだままで、

「ワザとだろ…」

「ワザとじゃないよ…」

 玲音はなかなか起き上がらない三堂くんを、無理矢理起こす。

 いつも穏便な玲音が、それなりに荒い。

「じゃあ、何で陽之コレに助けを求めたの?」

「いつも武器屋さんには助けを…って、何で怒ってるの…?」

 処理がなかなかザツなので、返り血防止仕様にしなきゃいけないじゃないか。

 防壁を張り、言い合いながらも一緒に協力して戦っている二人を見守る。

「よーの、どう思う…?」

「イチャついてるようにしか見えない」

 イイヤツ、見つけてよかったな。

 本当に、玲音が幸せそうでよかった。

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