第16話 集まっていく、『反信長連合』
「今回は桶狭間の時のような、二手に分かれる策は使用せず、俺を総大将として陣を敷いて斎藤の軍を正面から打ち破る。」
「はっ」
「あっあれ!!大大名の織田信長様じゃないか?」
「ほんとだっっ!!本物だ!」
んっ・・・こないだ、上杉謙信、武田信玄を殺してから町を歩くとめちゃくちゃ騒がられる。
これも悪くないな・・・
3日後、よし美濃に来たぞ。
広いな・・・休憩を挟みながらだったから遅れたけど、
「なっ!?」
「あれは??」
「殿ッ!!!」
「あの軍はなんだ!?」
「どこかの援軍か!?」
「いえ、違います・・・斎藤の印しか見えませぬが!?」
「だがそれにしては軍が多すぎる。」
「何故だ??」
「いや、1つ見える・・・見えるぞ。」
「李?」
「本当だ。李という文字が見えますぞ。」
「李!?」
まさか、李と聞いて思いつくのは・・・『朝鮮』か!?
いや、朝鮮と戦うのは秀吉の時代のはずだ・・・なぜ、なぜ今!?
「慶一郎、とうとう来てしまったな。」
「なっ、光秀さん・・・」
「あぁ、慶一郎の予想通りあれは『朝鮮』だ。」
「なっ・・・」
「仕方ない、これもわしたちの責任だ。わしたちが歴史を変え過ぎてしまったんだ・・・」
「くそっ・・・どうして・・・光秀さん、なぜ海のないはずの美濃にあいつらがいる!?」
「あぁ、そこが謎だ。」
「恐らくあの朝鮮の軍隊を率いているのは時代から考えて、『李
「李 舜臣か。取り敢えず李 舜臣がここにいる理由を調べるのと俺は斎藤龍興と李 舜臣を殺せばいいな。」
「あぁ頼む慶一郎。また何かあったら連絡をする。」
「了解」
とは言っても中々強敵だよな・・・
だが逆から言うと、斎藤家は自らの力だけじゃ『織田家に勝てない』という事だ。
俺らの家も大きくなったなぁ・・・
「皆の者!!!」
「「はっ」」
「あそこにいる大軍は『朝鮮』だ。」
「なっ!まさか・・・」
「あぁまさかだ。」
「どうする?どう策を立てるか?十兵衛」
「まず、斎藤を潰すべきでしょう。」
「あぁそうだな。だが俺らには一つの疑問がある。」
「それは海のない美濃に何故朝鮮の軍がいるかだ。」
「そうですな、そういう事は・・・」
「日本海側の領地を持っている大名が朝鮮軍の日本上陸を支援しているという事だ。それは斎藤を支援するという事でもある。」
「ならっっ!?」
「あぁ、朝倉だ。」
「そうですか・・・」
「恐らくここのどこかにも朝倉の軍が潜んでいるだろう。そして朝倉には今川氏真を引き取らせた。
もしかしたら今川軍残党もこの戦いるかもしれないぞ。覚悟しておけ。」
史実では氏真は徳川と和議を結ぶのだが、この世界では徳川が少し信用できないと思い朝倉に引き取らせた。
俺は正直、個人の意見としたら朝倉家は滅ぼすのではなく織田家の下に置いて更に勢力を伸ばしたいと思っていた。その時に今川残党も支配下に置きたいと思ったから、殺さないでおいた。
あの時殺していたら今川残党が暴れ出すかもしれないからな。
だが、まさか朝鮮を連れてまでこの織田家に復讐をしたかったとは・・・
織田家を殺した暁には旧今川家領地を取り返し大大名に返り咲くつもりか・・・
「では、まず斎藤家を攻める。」
「とっ殿!!」
「なんだ?景勝。」
この景勝とは上杉謙信の甥の上杉景勝だ。
上杉武田斎藤幕府の四大連合と呼ばれる軍と俺ら織田家が戦った『四大戦争』後に俺ら織田家が支配した旧上杉領のトップを今は勤めている。
「もし斎藤龍興と織田家の誰かが一騎打ちをすることになった場合このわしを選抜してください。」
「なっ!何故だ、お主にとって斎藤龍興は同じ四大連合の中でも仲が良く兄のような存在だったのではないのか!?」
「はっその通りにございます。ですが、だから殺したいのです。しっかり織田家にあの時についておけば良かったとわからせてやりたいのです。叔父でさえ、信長様にやられてしまったのですから仕方がありませぬ。叔父は絶対に負けないと私は信じていました。だが、その叔父は殺された。ならその叔父を殺した相手に忠義を尽くすのがわしの役目なのです。」
「そうかっ・・・」
「では頼んだぞ!景勝!!殺して来い!」
~織田家勢力図~
織田信長 妻 帰蝶
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家臣序列
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明智十兵衛 佐久間信盛 池田恒興
木下藤吉郎 丹羽長秀 滝川一益 上杉景勝
毛利良勝 河尻秀隆 村井貞勝 前田利家 前田慶次
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