恋と趣味
キザなRye
全編
桜の蕾が今にも開こうとしている。
ピンクの花弁がもう見えてきている。
多分桜が咲くのも時間の問題だろう。
男の子側から来てほしいと思って紗希はちょっかいを出しながら待っていた。
あまり駆け引きが得意ではないが、紗希も多少なら出来る。
ここまでいい感じに気を引けているのであとちょっとだと自分を鼓舞していた。
暫く経った日に紗希はお目当ての男の子から呼ばれた。
紗希は何で呼ばれたのか分からないままその場に行った。
少しだけ期待をしていたことは間違いなかった。
男の子からの言葉は期待していたものだった。
ここまでの紗希の頑張りのかいがあったようだ。
付き合ってから早々に二人の関係には亀裂が入り始めた。
それは紗希の推しへの愛が影響していた。
紗希は幼い頃からあるアイドルを好きでファンクラブに入るほどだ。
他の何を置いてもアイドルに、となってしまっている。
この紗希のアイドル優先という考え方が相手の男の子にとってはあまり良いと思っていなかったらしい。
会いたいと言っても今日は推し活するから、と断られてしまう。
付き合う前までは紗希がぐいぐいと来ていただけに付き合ってから急に引かれてしまうと何か違うなと思わざるを得ない。
推し活が何よりも大事だという紗希の考え方とは相入れない相手の男の子。
やがて二人の距離は離れていった。
二人できちんと話し合いをして折り合いをつけていればそんなこともなかったのかもしれない。
二人ともが何かにのめり込んでいる方が互いの上手い距離感が取れるのかもしれないし、そうでないかもしれない。
そこは人それぞれだろう。
恋と趣味 キザなRye @yosukew1616
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます