第14話 授業も始まり

 今日からは通常授業が始まる予定だ。

 私は6時間分の荷物が入ったリュックサックを背負って家(廃校)を出た。

そして、私が通っている雨宮東高校に着くと、重い荷物を背負いながら教室に入った。

 私は教室に入ると朝のSTまでの間家の図書室から引っ張り出していた本を読んだ。

 朝のSTでは中垣先生が「今日から通常授業ですので頑張りましょう」と言った。

 そして朝のSTが終わると私は一時間目の授業の準備をした。

ちなみに一時間目は数学だった。

そこで昨日の課題テストが返却された。点数は73点だった。

私はこの点数を取れてうれしかった。

そして、テスト返しが終わったあとにオリエンテーションをして一時間目の数学は終わった。

 休み時間になると私は真希ちゃんのところに行った。

「真希ちゃん、テストま結果どうだった?」

「私は48点だったよ」

そう真希ちゃんが言うと私は安心した。

「私は数学72点だったよ」

「やっぱり小百合ちゃんはすごいね」

「きっと真希ちゃんもやればできるよ」

「ありがとう」

真希ちゃんは私にそう言われると少しうれしそうにしていた。

「だから、真希ちゃんも頑張ろうね」

「うん」

 そんな感じに話しているとあっという間に授業が始まることを教えるチャイムが鳴った。

 私は大急ぎで自分の席に座った。

そして教卓の方を見ると先生は立っていなかった。

 2分程たつと若い女の先生がやってきた。

「私がこれから一年間国語総合Bを担当します伊藤いとう まどかです。国語総合の古典分野では活用形や助詞を覚えることが大切です。そのため、定期的に小テストを実施してもしあんまりにも点数が悪い方は追試対象と致します。最初から堅苦しいことを言ってしまいましたがこれから一年間よろしくお願いします」

 私はこの先生の名前と出身高校を知っていた。なぜなら、この前自分の廃校を探索したときにこの先生の名前が書いたラブレターがあったからだ。

 きっとこんなことが私に知られているとは夢にも思わないだろう。

または、同姓同名のほかの人であるだろう。

 そう思っているうちに伊藤先生が「テストを返しますので出席番号が1番の人から取りに来てください」

 私の出席番号は17番なので少しテストが帰ってくるまでの余裕があったが、私は少し心配になった。

 しかし、テストの点数は私の期待を超える82点だった。

私は正直この点数には高くて少し驚いた。

 そしてテスト返しの後は国語総合の授業のオリエンテーションが始まった。

そして、授業の終わりには「次回わ行のテストをやりますのでお忘れなく」と先生が言って授業が終わった。

 そして、英語のテストが返さて来たのは今日の午後の授業だった。

 英語のテストの点数はまさかの96点だった。

私はこの点数を見た瞬間「やったー」とつぶやいてしまった。

 そして、さらに、学年最高点は96点だった。

私はここまで課題テストの結果が良いとは思わなかった。

 そして、今日の授業が終わると真希ちゃんのところに行った。真希ちゃんは少し元気がなかった。

「真希ちゃんどうしたの?」

「英語のテストが全然できていなかった」

「何点だったの?」

「24点」

「真希ちゃん、こんなこともあるよ。次の定期テストから頑張ればいいんだよ」

「小百合ちゃん、ありがとう。あと小百合ちゃんは何点だったの?」

私は自分の点数を真希ちゃんに言ってもいいか迷ったが、結局真希ちゃんに点数をいうことにした。

「私は96点だったよ」

「小百合ちゃん凄すぎ」

「ありがとう」

 私と真希ちゃんが話していると隣のクラスの4人が私たちのところに来た。

 「今日テストできた?」

そう嶺衣奈ちゃんが聞いてきた。

「私はできたけど、真希ちゃんの結果は聞かないであげて」

「そうなんだ。じゃあこの中でテストがよくできたのは小百合ちゃんだけってことか」

そう日登美ちゃんが言うと今度は静香ちゃんが「英語の96点取れた人ってすごいよね?」

「確かにすごいよね」

私はまるで96点を取ったのが私ではないかのように言った。

「そういえば小百合ちゃんの学習環境はどうなの?」

「私、実は廃校に住んでいるんだ。そして、そこの保健室で基本的に暮らしている」

 みんなはとてもホラーだと思っていそうだったが、案外そんなことはなかった。

「小百合ちゃん、もしよかったら小百合ちゃんの廃校で勉強させてくれない?」

そう嶺衣奈ちゃんが言ったので私は「うん」と一言だけ返した。

そして今度の土曜日に私の家(廃校)で勉強会をすることにした。

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